JR東、AIによる「顧客の声」分析システム開発へ 秋からオペレーター支援実験

JR東日本が「人工知能」を活用した顧客対応のシステム開発を進めることがわかりました。まずこの秋から、オペレーターを支援するシステムの実証実験を開始します。

電話を自動変換、迅速な案内が可能に

 JR東日本が「人工知能(AI)」を使って顧客の声を分析するシステムの開発に乗り出すことが2016年8月22日(月)、乗りものニュース編集部の取材でわかりました。コールセンターに寄せられる質問内容を理解して適切な回答を作成したり、インターネット経由で寄せられる意見を要約、分類したりすることを目指すとしています。

 JR東日本によると、まずは2016年秋から東京都内の「JR東日本お問い合わせセンター」でオペレーターを支援する実証実験を開始。AIが電話の中身を自動的に文字データに変換して質問内容を分析し、オペレーター用の回答を作成、これによりオペレーターが構内の案内や切符に関する問い合わせなどを検索する手間が省け、迅速な対応が可能になるそうです。

 AIがパソコン画面に提示する回答候補は複数で、AIはオペレーターがどの回答を選んだのかを学習。こうした学習機能を持たせることで、より的確な回答ができるようになるといいます。

1日あたりおよそ1万2000本の列車を運行し、約1700万人の人を運ぶJR東日本(2008年3月、恵 知仁撮影)。

 またインターネットやメールで寄せられた意見や苦情の内容を要約し、テーマ別に分類するシステムの開発にも着手。AIが時候のあいさつや文章の重複などを判断することで、必要な部分だけを抽出し、全文を読まなくても意見の中身がわかるというものです。

 JR東日本によると、現在は本支社の担当者が年間50万件以上の意見や苦情に対応しているため、AIによる要約や分類が可能になれば、駅や車両のサービス改善により多くの人員や時間を割けるようになるといいます。この実証実験は2018年度までに開始予定です。

 JR東日本ではAIの研究開発を進める「IoT×AIタスクフォース」を設置したほか、AIに必要なセンサーを研究開発する団体「スーパーセンシングフォーラム」に参加するなど、社外のネットワークも活用するとのこと。担当者は「今後は車両や設備にトラブルが発生した場合に原因を特定、提示できるシステムなど幅広い業務でAIを活用していきたい」と話しています。

【了】

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