【乗りもの豆知識】この発メロのご時世に…上野駅と新大久保駅が「ベル」であり続けるワケ

列車が駅を出発するときに流れる発車メロディー。新宿駅と渋谷駅では1989年に導入され、今では当たり前のような存在ですが、山手線29駅の中には現在まで発車ベルが使われている駅もあります。

JR東日本は1989年に発車メロディーを導入

 列車を出発するときに流れる発車メロディー。今では、それを収録したCDなども販売されており、すっかり定着した感があります。

 駅の発車メロディーは1971(昭和46)年8月、京阪電鉄の淀屋橋駅(大阪市中央区)で使われたのが始まりとされます。現在のものにつながる発車メロディーは、1989(平成元)年3月にJR新宿駅と渋谷駅に導入。その後、けたたましく鳴る従来の発車ベルに代わるものとして、JR東日本をはじめ全国の駅に広がっていきました。

 その過程で、蒲田駅(東京都大田区)の『蒲田行進曲』、高田馬場駅(同・新宿区)の『鉄腕アトム』といったように、その駅周辺の名所やエピソードにまつわる“ご当地発車メロディー”も登場します。

山手線29駅のうち、上野駅と新大久保駅では現在も発車ベルが使用されている(2008年3月、恵 知仁撮影)。

 しかし、発車メロディーがすっかり普及した現在でも、「ジリリリ……」や「プルルル……」と鳴る発車ベルが、JR山手線の上野駅と新大久保駅で使用されています(上野駅の一部ホームは発車メロディーを導入)。

 同じ山手線でも、新宿駅や渋谷駅は最初期に導入されており、また、高田馬場駅の『鉄腕アトム』や恵比寿駅の『第三の男』、駒込駅の『さくらさくら』など、ご当地発車メロディーも活況であるにもかかわらず、山手線29駅の中では、上野駅と新大久保駅のみ発車ベルが使われ続けているのです。

 その理由をJR東日本に聞くと、管内全体では今も、発車ベルを使っている駅が多いとのこと。上野駅と新大久保駅についても、発車ベルを使用する積極的な理由はないらしく、担当者は「沿線の自治体などからご要望があれば、発車メロディーに変更することも検討いたします」と話します。

 当たり前のように走っていた車両引退間際になると、急に名残惜しくなるのと同様、上野駅や新大久保駅の発車ベルが発車メロディーに変更されるときが来れば、その響きが愛おしく感じられるのかもしれません。

【了】

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コメント

4件のコメント

  1. それ以前の1960年代にも国鉄湊町駅で蛍の光、近鉄の近畿日本名古屋駅でアニーローリーを流していたとの情報があります。

  2. 上野駅の列車線ホーム(宇都宮線・高崎線・常磐線)は長らくベルでしたが、上野東京ライン開通を機に発車メロディーが導入されましたね。
    山手線・京浜東北線ホームへの導入も時間の問題なのかもしれません。

  3. 「発車します」「到着します」と、乗客に発車するのを知らせるのが目的である。今はその目的を果たしていない、単なるBGMのような存在と化したメロディも増えているような気がする。メロディよりもベルの方がいい場合もあると思う。

  4. ベルのままの方がいいです。発車メロディーはただの騒音。都会生活のストレスを増幅させる元凶の一つ。