三胴船「ピエール」引き渡し完了 近未来デザインの“問題児”インディペンデンス級 最後の姉妹艦

アメリカ海軍は、アラバマ州モービルのオースタルUSA造船所から将来のインディペンデンス級沿海域戦闘艦「ピエール」の引き渡しを受けたと発表しました。

19番目の姉妹 やはり米軍艦なので多い…

 アメリカ海軍は2025年7月11日、アラバマ州モービルのオースタルUSA造船所から、将来のインディペンデンス級沿海域戦闘艦「ピエール」の引き渡しを受けたと発表しました。

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試験航行を行うインディペンデンス級沿海域戦闘艦「ピエール」(画像:アメリカ海軍)

 同艦は、インディペンデンス級の19番艦にあたり、約15年にわたり建造されてきた同級では最後の建造艦となります。日本語では「三胴船」とも呼ばれるトリマラン(trimaran)構造を採用しており、主船体の左右に副船体を備え、3つの船体を艦橋や上部構造物で連結するという珍しい設計が特徴です。

 最大速度は約40ノット(約74.1km/h)以上を誇ります。武装としては、57mm単装速射砲と近距離対空ミサイル発射機を各1基搭載し、MH-60艦載ヘリコプター2機の運用能力も備えています。

「ピエール」は2025年6月に受領試験を無事に完了しており、試験結果は非常に良好だったとされ、アメリカ海軍は「過去15年間のLCS(インディペンデンス級)において、最高の品質スコアを記録した」と発表しました。同艦は今秋後半に就役し、カリフォルニア州サンディエゴを母港とする予定です。

 ただし、インディペンデンス級全体については、最大6隻以上で同様の構造的欠陥が確認されており、特に甲板接合部に亀裂が多発。一部の艦では設計最大速度の40ノットから、17ノット(約31.4km/h)へと制限された例もあります。中でも「オマハ」は特に深刻な損傷が確認され、15ノット(27.8km/h)以下に制限されたほか、2番艦「コロナド」は船体の亀裂や信頼性の低さから、2022年9月に早期退役となりました。

 また、同級全体において機関系の信頼性不足も報告されており、運用上の制約が指摘されています。さらに、当初導入が予定されていた対潜戦、掃海、対艦戦闘などを担うミッションモジュールの仕様も大幅に見直され、当初構想されていた多用途運用の実現が困難となっています。そのような背景の中で、「ピエール」は役割の見直しが進む中で建造された、最後の姉妹艦となります。

【ホ、ホントに胴体が3つ…】これが、インディペンデンス級の船底です(画像)

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