日米の「新鋭ステルス軍艦」が横須賀で顔を合わせた! “ピラミッドみたいな外観”の2隻が揃う珍光景が実現

海に浮かぶピラミッドが2つ!?

もがみ型とズムウォルト級が横須賀で顔を合わせる

 アメリカ海軍の駆逐艦「マイケル・モンスーア」が2025年7月7日(月)から、神奈川県横須賀市にあるアメリカ海軍横須賀基地に寄港しています。7月13日(日)には、海上自衛隊の護衛艦「もがみ」と顔を合わせる珍しい光景が実現しました。

Large 20250715 01

拡大画像

横須賀に停泊中の「マイケル・モンスーア」(乗りものニュース編集部撮影)

「マイケル・モンスーア」は、ズムウォルト級ミサイル駆逐艦の2番艦として2019年1月26日に就役した比較的新しい軍艦で、ステルス性を徹底的に追求したピラミッドのような外観が特徴。満載排水量は約1万4000トンにおよび、アメリカ海軍で最大となるミサイル駆逐艦です。

 ズムウォルト級は32隻の大量建造が計画されていたものの、建造コストが高いわりに戦闘能力が限定的であるとされ、最終的に3隻で建造終了となる予定。カリフォルニア州のサンディエゴ海軍基地に配備されている、そのうちの1隻が横須賀に姿を見せた形です。

 ズムウォルト級の日本寄港は、2022年に横須賀に寄港した1番艦「ズムウォルト」以来、約3年ぶり。今回寄港した「マイケル・モンスーア」は、横須賀本港を一望できる、ヴェルニー公園からよく見える位置に停泊しています。艦橋の上部には足場が組まれており、何らかの作業を行っているようです。

 横須賀基地には、同じくステルス性を考慮した外観を採用した海上自衛隊の護衛艦「もがみ」「くまの」が配備されており、「もがみ」が7月13日(日)に逸見岸壁で一般公開されました。同艦の高くそびえ立つピラミッド型のマスト(柱)は「ユニコーンアンテナ」と呼ばれるもので、従来はマストの複数個所に取り付けられていたアンテナを1本の支柱内に集約し、優れたステルス性能を実現しています。

「もがみ」が一般公開されている間も「マイケル・モンスーア」が停泊していたため、横須賀本港にピラミッドのような日米の最新ステルス艦が揃う光景が実現しました。もがみ型護衛艦は基準排水量3900トンで、ズムウォルト級よりかなりコンパクトです。

 ちなみに、「マイケル・モンスーア」はズムウォルト級の目玉装備となる、155mmAGS(先進砲システム)2門を船体の前部に搭載しています。この艦載砲もステルス性が考慮されており、射撃時以外は砲身を含めた砲全体が箱状のケース内に格納されています。

 ただ、この155mmAGSの専用砲弾は、高性能である一方で1発1億円以上と巡航ミサイル並みの値段になることが見込まれたため、調達がキャンセルとなり、現在は発射できる砲弾がない状況です。

 今後、ズムウォルト級は艦載砲を撤去し、そこに極超音速ミサイルなどを装填することが可能な垂直発射装置(VLS)を新たに装備する予定。既に1番艦のズムウォルトは艦載砲を撤去しているため、155mmAGSを見ることができる貴重な機会ともなっています。

【画像】珍光景!これが日米の「最新ステルス艦」が横須賀で顔を合わせた様子です

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 画像4枚目の『横須賀本港に停泊する護衛艦「もがみ」(右端)とアメリカ海軍の「マイケル・モンスーア」(左端)(乗りものニュース編集部撮影)』というキャプションおかしくありませんか?右と左が逆のように思われます。