扉は手動、トイレ使用不可に 新幹線で地震発生、そのとき車内は
地震で停電するのが「正常」である新幹線
東海道新幹線では、沿線から離れた場所の「遠方地震計」で地震のP波(初期微動)などを検知し、必要に応じて列車を停止させる「東海道新幹線早期地震警報システム(通称「テラス」)」と、沿線の揺れを直接検知する「沿線地震計」、そして気象庁「緊急地震速報」の活用によって、大きな揺れが来る前にできるだけ列車を減速させ、被害を軽減しようという地震防災システムが導入されています。
それらシステムが列車を停止させる必要があると判断した場合、変電所から線路への送電が自動的に止められ、線路は停電状態になります。また列車は、停電すると自動的にブレーキがかかる仕組み。このため、地震検知で変電所からの送電がストップし、線路が停電状態になり、列車は車内の照明が非常用のものを除いて消灯、自動的に急停車したというわけです。
これは東海道新幹線の例ながら、ほかの各新幹線でもこれに類するシステムが導入されており、大きな地震の発生が考えられる場合、停電状態になって列車のブレーキが作動します。
またこのとき、緊急停車後に車掌から次のような車内放送がありました。
「ただいま緊急地震速報を受信しましたため、静岡から岐阜羽島のあいだで停電させて、すべての電車を止めております」
地震発生時、「地震による停電のため新幹線の運転を見合わせている」と案内、報道されることがありますが、大きな地震の発生が予測されたとき、発生したときに新幹線が停電するのは基本的に正常です。
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