「アスカ3」をつくります――商船三井が“全く畑違いの新ビジネス”発表 海運大手が目指すもう一つの“海”
商船三井と常石造船グループ企業が、新ビジネスの構築に向けて動き出しました。連携相手は「ロケット打ち上げ」のスタートアップ。3社で「アスカ3」の実現を目指すといいます。
「アスカ1.0」から「アスカ3」へ段階的に整備
ISCは2025年内に、初期フェーズとなる技術実証機「ASCA 1.0」の垂直離着陸試験を米ニューメキシコ州で行う予定。これに続いて2028年を目標に、人工衛星の打ち上げが可能な「ASCA 1.2」、そして2032年に安全な有人宇宙輸送を行える「ASCA 2」を実現するとしています。
商船三井や常石ソリューションズとの連携協定ではまず「ASCA 1.0」に適用した洋上発射・回収船の検討を進めていきます。
商船三井の安藤美和子副本部長は、「港でのロケットの積み下ろしや、発射・回収船を目的地へ持っていくための曳航事業、あるいは打ち上げ場所の検討ができる海事のコンサルティングなど、さまざまな分野のグループ会社が傘下にある。こうした当社グループの強みを結集させることは大きな強みであり、今後の成長に生かしていきたい」と意気込みました。
Writer: 深水千翔(海事ライター)
1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。
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