旅客機の整備士に「ドレスコード」はあるのでしょうか? 女性の「アクセサリー」とかは“規則でNG”なんでしょうか? →中の人に聞いた結果

航空会社では年を追う事に女性整備士が増えていますが、整備士の服装にはどのような“ドレスコード”があるのでしょうか。航空会社と整備士経験者に聞きました。

元女性整備士に聞く「実際のところ」

 答えてくれた女性によると、規定は実際に「設けられておらず、整備中はピアスや指輪などを着けるのも控えていた」とのことでした。ヘアピンも、新入社員時の訓練では作業前と終了後に髪に留めた数は変わらないか、紛失していないかの確認を求められてもいたとか。そして、アクセサリーを着けなかったのは安全上の理由もあるものの、アクセサリー自体が作業時に汚れてしまうのを避けたかったためでもあったそうです。

 ちなみにメイクに関する規定もなかったとのことでしたが、汗や屋外での作業時に雨で落ちてしまいもするため、日焼け止めを塗る程度のシンプルなものであったということです。

 総じて、空港の整備地区周辺で見かける整備士の女性の装いがシンプルなのは安全確保と共にこうした現実的な理由もあるためでしょう。とはいえ、ネイルについてはパーツ洗浄用の溶剤で劣化する場合もあるため、元女性整備士は、先輩から紫外線で硬化するジェルネイルが影響を受けにくいと“口コミ”で教わったこともあったとのことでした。女性整備士はシンプルとおしゃれを両立させつつも仕事に励んでいることが分かりました。

【写真】これが「ANA整備士制服を使った驚愕グッズ」全貌です

Writer:

さがら せいぞう。航空月刊誌を中心に、軍民を問わず航空関係の執筆を続ける。著書に、航空自衛隊の戦闘機選定の歴史を追った「F-Xの真実」(秀和システム)がある。

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