石破氏退陣で「サンライズ」にまた乗れる…のか? くすぶる「廃止説」実際どうなのか JR首脳に聞いた今後

参議院選挙で自民党の大敗を喫した石破 茂首相の進退が焦点となる中、首相が愛用してきた寝台特急「サンライズエクスプレス」の行方も注目されています。老朽化が進む285系車両の後継について、JR首脳に聞きました。

ほぼ個室サンライズの「使えたら超ラッキー!」な設備とは?

 サンライズエクスプレスに使う285系はベージュ色と赤色に塗られており、側面はそれらの色の間に金色の帯を挟んでいます。1編成7両で、サンライズ出雲・瀬戸の連結運転では計14両で走ります。5編成があり、うちJR西日本が3編成、JR東海が2編成をそれぞれ所有しています。

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東京駅に停車中のサンライズ瀬戸・出雲の285系(大塚圭一郎撮影)

 運行区間はJR東日本、東海、西日本、四国の4社にまたがり、所管が変わる際には担当乗務員が交代します。

 列車のほとんどを個室が占めており、利用には運賃と特急料金に加え、部屋の種類によって異なる寝台料金が必要。机や洗面台を備えた1人用のA寝台個室「シングルデラックス」、B寝台個室では1人用の「ソロ」と「シングル」、2段寝台にすれば2人で使える「シングルツイン」、ツインベッドを置いた2人用の「サンライズツイン」があります。シングルツインには車いす利用者に対応し、原則として発売ロックがかかった個室も存在します。

 それぞれの部屋に自分で4桁の数字を設定して施錠、解錠できる電気錠を備えています。一部の個室はたばこを吸うことが可能で、車内で喫煙できる旅客列車は日本唯一です。

 一方、サンライズエクスプレスには“格安料金”で乗れる空間も。カーペット敷きの床面に寝転がることができる「ノビノビ座席」で、運賃と特急料金だけで乗車できます。ただ、仕切りで分けているだけの空間で大きな荷物を置く余裕はなく、貴重品の管理にも十分気を配る必要があります。

 列車内で争奪戦となっている設備がシャワールームです。というのも、使うには7両編成に1か所だけある販売機で売られている330円のシャワーカードを買う必要があり、それがわずか「20枚限定」。枚数が限られているのはシャワーにお湯を供給する貯水タンクの容量が限られているためで、始発駅を出発する前に早々と売り切れてしまうこともあります。シャワーが出てくるのは6分間で、シャワールーム内には残り時間が分かる表示器があります。

 なお、A寝台個室の乗客がもらえるアメニティーグッズにはシャワーカードが入っており、シャワーを無料で利用できます。

【え…!】これがサンライズ「最大のヤマ場」と、「争奪戦の設備」です(写真)

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