「誕生日をクルマのナンバーにする人」の心理とは?

「・329」「1124」など、誕生日を思わせる数字のナンバープレートをよく見かけます。こうしたナンバーを選ぶドライバーの心理について、専門家に詳しく聞きました。

「誕生日ナンバー」運転者のポジティブ面・ネガティブ面

 また、愛用するクルマに対して「拡張された自己(extended self)」として扱うケースにはポジティブな面・ネガティブな面双方があるとも島崎先生は言います。

 「『拡張された自己』の傾向は、行動にも影響します。ポジティブな面では、クルマは自分と結びついた大切な存在なので大切に扱い、丁寧な運転を心がけたり、こまめに手入れをしたりと、より大切に扱う傾向にあります。

 一方で、ネガティブな面としては、他者の接近や干渉に対して過敏になりやすく、車間距離が詰まると強い不快感を覚えたり、小さな傷やトラブルに対して過剰に反応することもあります。これは、パーソナルスペースがクルマにまで拡張されている状態と言って良いでしょう」(島崎先生)

 ここまでの島崎先生の説明をふまえると、「自分自身をクルマに重ねているとすれば、運転中の行動がそのまま『自己表現』と感じられるため、乱暴な運転は自分を貶める行為のように感じられる。その結果、自然と安全運転や他車への配慮が強まる傾向もあるのではないか」と筆者は考えます。

 「前述のとおり、ポジティブな面での丁寧な運転・こまめなメンテに結びつく可能性は十分にありますし、結果的に安全運転に繋がることもおおいにあるとは思います。ただし、これはあくまでも一つの解釈で推測です。そもそもそのナンバーが誕生日に由来しているものなのかも含めて、推測の域を出ないことも理解しておくべきでしょう」(島崎先生)

【読めたら天才!?】これが「超人気ナンバー」です(写真)。

Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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