独占! 自衛隊の「最新鋭自走砲」大規模な実弾射撃に密着 “大砲ドーン”の裏で奔走「知られざる部隊」を追った

大分県で実施された大規模な実弾射撃訓練に密着取材してきました。今回は19式装輪自走155mmりゅう弾砲が多数参加しただけでなく、レーダーや気象観測といった支援部隊の動きも見ることができました。

射撃精度向上のカギが「レーダー」と「気球」って?

 対砲レーダーは、砲弾の飛翔軌道をリアルタイムで追跡し、着弾位置を正確に測定することができます。これにより、悪天候時でも視界に頼らず射撃諸元の修正が可能です。

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西部方面特科連隊の情報中隊による気球の準備の様子(伊藤洋平撮影)。

 具体的には、砲弾の発射後、レーダーが弾道を追跡し、着弾位置を標定。そのデータをもとに、射撃諸元を修正し、次弾の精度が向上するという流れです。これにより、視界が悪くても安定した射撃が可能になります。

 今回の訓練では、このレーダー観測射撃だけでなく気象観測も行われていたので、こちらも取材させてもらいました。

「なぜ気象観測?」と思われるかもしれませんが、先に記したように大砲の射撃精度には気温や風向き、風速などが大きく影響するのです。これらを正確に把握することは射撃の精度を高めるうえで必須であり、そのために気象観測は、気球を上げて風向や風速を測定します。

 気球は上空へと上昇しながら、異なる高度の風の流れを観測し、砲弾の飛翔に影響を与える気象条件を把握します。今回の訓練では目視観測が行われましたが、より詳細なデータを取得するために、ゾンデを使用した電波観測を行う場合もあります。

 このように野戦特科部隊は、砲班だけでなく、多くの専門部隊が綿密に連携することで、より正確かつ効果的な射撃を行えるのです。今回、西部方面特科連隊の実弾射撃訓練に密着し、普段あまりスポットが当たることのない、前進観測班(FO)や対砲レーダー、気象観測などを取材できたことで、改めて連携の重要性を認識することができました。

 なお、今回の演習について第2大隊長の福田忠輔 3等陸佐(当時)は、「昨年9月に19式装輪自走155mmりゅう弾砲を配備して以来、砲班単位での射撃訓練から始まり、次第に中隊単位、大隊単位へと訓練規模を発展させてきた。そして今回、連隊規模での射撃訓練に初めて参加できたことは大きな成果。今後もこの装備を活用し、新たな戦い方を創造しながら、さらに習熟していきたい」と述べ、部隊の成長と装備の運用の進展に自信を示していました。

【画像】最新の「トラック型自走砲」がズラリと並んだ射撃陣地をいろんなアングルから

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