「戦艦ズムウォルト」? 異形の米最新鋭駆逐艦、中身も異形 脅威の火力、その実力は

異形の姿が目立つアメリカ海軍の最新鋭駆逐艦「ズムウォルト」ですが、それ以外にも大きな特徴があります。これまでの「駆逐艦」の常識からすると、見た目だけでなく“中身も異様”といえるかもしれません。

「三笠」と同等 「ズムウォルト」、その大きさは戦艦クラス?

 2016年10月15日(土)に就役予定である、アメリカ海軍の最新鋭駆逐艦「ズムウォルト」。ステルス性を追求した異様なシルエットばかりに目を奪われがちですが、その「発見されづらい」という性能を活かして敵地の沿岸近くに展開し、内陸部の標的へ火力を叩き込むことに特化した「高い攻撃力」と、それを実現するための「駆逐艦離れした桁外れの巨体」もまた、大きな特徴です。

「ズムウォルト」の満載排水量は、実に1万6000トン。これはアメリカ海軍のイージス巡洋艦「タイコンデロガ級」の約1万トンを大幅に上回るだけではなく、ロシアを相手にした1905(明治38)年の「日本海海戦」において帝国海軍の旗艦を務めた戦艦「三笠」とほぼ同等ですから、まさに現代によみがえった「大艦巨砲主義時代の『戦艦』」とさえいえます。

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2013年10月28日、進水直前の「ズムウォルト」。船体に描かれた「1000」の「1」の直上に人の姿が見え、その大きさがうかがい知れる(写真出典:アメリカ海軍)。

 かつて第二次世界大戦前の1930(昭和5)年、日本、イギリス、アメリカら5か国が参加したロンドン海軍軍縮会議においては、1850トン未満の水上戦闘艦は「駆逐艦」とし、1万トン未満は「巡洋艦」、それ以上は「戦艦」と決められました。これに従えば「ズムウォルト」は駆逐艦ではなく、れっきとした「戦艦」ということになります。

 しかし現在、このような国際的な定義が存在しないため、「駆逐艦」や「巡洋艦」といった艦種は「名乗ったもの勝ち」の状況にあり、特に意味を持ちません。したがって「ズムウォルト」をアメリカ海軍が公式に「駆逐艦」と呼んでも、何も問題はありません。他国でもそうした事例はあり、その代表的な例が、海上自衛隊のヘリ空母「いずも」でしょう。公式には「ヘリ空母」や「駆逐艦」とは呼ばず、自国固有の艦種である「護衛艦」に分類されています。

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コメント

4件のコメント

  1. 三隻しか作られなかったということは、失敗作ということでしょうか?

    • 将来的には、実戦状態(佐世保)・訓練状態(ハワイ)・整備予備(サンディエゴ)を1ユニットで運用する最低限の数と推測。

  2. 文中に、「公式には「ヘリ空母」や「駆逐艦」とは呼ばず、自国固有の艦種である「護衛艦」に分類されています。」と有りますが、護衛艦と言う呼称は空母とか駆逐艦とかの艦種ではなく、単に他国で言う軍艦と言う意味で、軍隊ではない海上自衛隊では軍艦と言う呼称は使用できないため、海上自衛隊の戦闘用艦船は艦種が空母であれ駆逐艦であれ軍艦の艦種名は使えず、すべて専守防衛の護衛艦に成ります。

  3. 錨や救難艇コンテナはどこにあるのだろうか。前者は潜水艦並みに艦底に設置としても、後者がなければ危険なはず。