新たな道路は「海だった場所」へ 地震でズタズタになった国道、全線復旧にめど 能登

国土交通省は2025年9月2日、能登半島地震で被災した国道249号の権限代行区間約53kmについて本復旧の見込みを発表しました。

あと4年半で復旧 能登の国道249号

 国土交通省は2025年9月2日、能登半島地震で被災した国道249号の権限代行区間約53kmについて本復旧の見込みを発表しました。

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国道249号千枚田工区(画像:石川県)。

 能登半島の海沿いを結ぶ国道249号のうち、輪島市から珠洲市にかけての日本海側の区間は、2024年1月1日に発生した能登半島地震で大きな被害を受け、国が権限代行により復旧工事を行っています。地震から5か年程度での本復旧を目指しているといい、用地取得や大型構造物の施工が順調に進めば、2029年春頃に完了する予定だということです。

 このうち、風光明媚な棚田で有名な「白米千枚田」近くの「千枚田工区」と、隣接する「大川浜工区」(いずれも輪島市)は、山が海まで迫る地形で余裕がありません。そこで、地震によって海岸から隆起した陸地に道路を新設し、すでに一般車の通行を確保しており、これを本設とします。

 このほか、珠洲市の逢坂トンネル工区は別線トンネルを新設、輪島市の中屋トンネル工区は現道の中屋トンネルを活用したうえ、輪島側の坑口以北では新たなトンネルによる別線復旧とします。珠洲市での大谷トンネル・ループ橋(鳥川大橋)工区は現道位置での復旧となります。

 国土交通省は、1日でも早い本復旧完了に向け行程短縮を図るとしています。

【5年でコレすごい…】能登の国道249号の復旧状況(地図/画像)

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