これが「中国との戦い方」 圧倒的に小さい「台湾」の防衛展示会に見る最前線

台湾の防衛関連展示会「TADTE」が開催。中国の軍事的脅威にどう対抗するのか、その最前線が見えました。そこにあったのは、最新の“無人装備”の数々でした。

空から潜水艦探知、もちろん無人!

 空で運用される無人装備品では、中山科学研究院が出展したUAS(無人航空機システム)の「アルバトロスII」が目を引きました。対地攻撃兵器のほか、潜水艦の探知に使用する「ソノブイ」ランチャーの搭載も前提に開発されているUSVです。

 台湾空軍は、日本の海上自衛隊も運用しているP-3哨戒機を12機保有していますが、活動が活発化している中国海軍の潜水艦に対抗するには数が不足しています。アルバトロスIIの開発が順調に進み、対潜水艦戦の戦力に加わることができれば、台湾の対潜水艦戦能力は大きく向上するものと思われます。

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 台湾は経済的には豊かですが、軍事力では質量ともに中国には及びません。それを踏まえて台湾の独立を守ろうとするのであれば、中国軍と非対称な戦い方ができる無人装備の整備に力を入れるのは頷ける話ですし、同じ島国で、やはり中国を軍事的脅威と位置付けている日本も、見習うべき点が多々あるのではないかと思います。

【ウソ、これ無人!?】これが中国に対抗する「台湾」の最新装備です(写真)

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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