日米で「無人戦闘機の共同研究をします」将来的には次期戦闘機のお供になる機体 自律飛行の制御が大事?

防衛省は2025年9月22日、「AI搭載無人航空機の安全性確保技術に係る日米共同研究」に関する事業取決めに署名したと発表しました。

AIの暴走を防ぐシステム?

 防衛省は2025年9月22日、「AI搭載無人航空機の安全性確保技術に係る日米共同研究」に関する事業取決めに署名したと発表しました。

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アンドゥリル・インダストリーズが開発中のYFQ-44A(画像:アメリカ空軍)

 この研究は、AIを搭載した無人航空機(UAV)の安全性を確保するためのランタイム・アシュアランス(RTA:Runtime Assurance)技術について、日本とアメリカが共同で研究を行うというものです。RTAとは、自律行動中のAIが予想外の動作を行った場合に、人間が介入する前に、無人機自身のシステムが自機の状態をモニタリングし、その結果に基づいて制御を切り替える機能です。

 共同研究の目的について、防衛省は「研究の成果は、次期戦闘機と連携する無人機に適用することを期待しています」と述べています。つまり、日本がイギリスおよびイタリアと共同開発中の「GCAP(グローバル戦闘航空プログラム)」や、アメリカが開発中のF-47といった第6世代戦闘機の随伴機となる無人機の研究に活用されることが見込まれます。

 第6世代戦闘機と協調して行動し、空戦や索敵を支援する無人機について、アメリカでは協調戦闘機(Collaborative Combat Aircraft:CCA)と呼ばれる機体が開発中です。

 同プロジェクトの試作機については、ジェネラル・アトミックスがYFQ-42Aを、アンドゥリル・インダストリーズがYFQ-44Aをそれぞれ開発しています。これらは、無人機としては初めて、アメリカ空軍で戦闘機を意味する「F」を冠した機体であり、YFQ-42Aは2025年8月27日にすでに初飛行を終えています。

【画像】ジェネラル・アトミックスが開発中のYFQ-42Aほか

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