西武鉄道「野球ダイヤ」の裏側を披露! 「冷静に考えてすごい」単線で3万人をどうやって運ぶのか? 動画公開

西武鉄道は2025年10月2日に公式YouTubeで“野球ダイヤ”の裏側を公開。大きな反響を呼んでいます。

西武球場前駅に列車が留置

 西武鉄道は2025年10月2日、公式YouTubeチャンネルで「野球ダイヤ」の裏側に迫る動画を公開し、大きな反響を呼んでいます。

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西武線の車両(画像:写真AC)

「野球ダイヤ」とは、ベルーナドームでプロ野球の試合やコンサートなどのイベントが開催される際に実施される特別ダイヤのことです。これは単に列車の本数を増やすだけでなく、野球の試合展開に応じて運行パターンを柔軟に変更するのが特徴です。

 この特別ダイヤは「平日ナイトゲーム(夜)」「土休日デーゲーム(昼)」「土休日ナイター(夜)」の3つの運行パターンがあるとのこと。それぞれ異なるダイヤで運行しており、通常の時刻表とは異なるため、乗り換え案内アプリなどに表示されない場合もあります。

 動画では平日のナイトゲームでの輸送を撮影。あらかじめ設定された10種類の運行パターンの中から、その日の試合終了時刻に最も適したものを選定して運行しているそうです。西武球場前発の臨時列車3本に加え、池袋駅まで直通する臨時特急「スタジアムエクスプレス」を含む計4本が、この「野球ダイヤ」に組み込まれます。

 試合前に到着した特急「ラビュー」は6番ホームに留置され、試合後には再び西武球場前発「スタジアムエクスプレス」として池袋行きとなります。ほかの臨時列車も同様に西武球場前駅構内に留置され、動画では車内点検や運転席の整備の様子も紹介されています。

 7回裏が終わる頃には、出庫点検やおおまかな運行パターンの検討が始まり、試合終了に向けて現場の緊張感が高まっていきます。

 ドーム側・駅側・運転指令の三者は、入場者数や試合展開などの情報を随時共有。また「野球ダイヤ」運行日には、助勤者と呼ばれる駅員が各駅から応援に駆け付け、最大3万人もの観客が一斉に駅を利用する試合終了後の混雑対応にあたります。

 その日の運行パターンが確定するのは試合終了と同時だそうです。西武球場前駅の担当者が乗務員や駅員に通告し、運転指令にも報告します。報告を受けた運転指令は全駅および乗務員へ情報を一斉に伝達します。

 撮影日は「パターン5」で運行が決定。直前まで想定していた「パターン4」から変更となりましたが、現場では落ち着いて対応していました。

 全線の運行を統括する運転指令では、各駅や乗務員と綿密に連携しつつ、運転パターンが確定すると、運転指令がシステムに入力し実行ボタンを押します。すると、西武球場前駅の電光掲示板に、そのパターンに基づいた時刻表が瞬時に表示されるのです。

【臨時列車しか使わないホームも】これが西武鉄道の「野球ダイヤ」の裏側です(画像)

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1件のコメント

  1. 球場が開場した40年前からやってますよ。

    大阪万博アクセスの計画は西武に頼めばよかったのに。