トランプ「戦艦復活」発言が話題→実はすでに“前例アリ” !? 空前絶後の「建艦構想」その経緯とは
アメリカのドナルド・トランプ大統領は、海軍に“戦艦”を復活させる構想を真剣に検討していることを明らかにし、国内外で大きな話題に。実は、かつて本当に第二次世界大戦中に運用された戦艦を復活させた前例が同国にあります。
しかし冷戦は終了…戦艦はいよいよ不要に
しかし、その力を実際に発揮する機会は訪れませんでした。なぜなら、1991年にソビエト連邦が崩壊し、冷戦が終結してしまったからです。

当初から「過剰な戦力増強だ」との批判もあった600隻艦隊構想は、ソ連崩壊後には“無駄な軍拡”として扱われ、すぐに国防予算が削減。維持費の高い大型艦、特に旧式の空母や戦艦は、次々と予備役・退役の対象となっていきました。
戦艦や空母は、1991年の湾岸戦争で多少の活躍を見せたものの、その戦争の終結とともに引退を余儀なくされました。
国家の威信をかけて、東側陣営に対抗するために計画された600隻艦隊構想。もしソ連がその後も力を維持し続けていたならば、これらの艦艇もさらなる活躍の機会を得ていたかもしれません。
現在も、戦艦「アリゾナ」などは記念艦として保存され、アメリカ海軍の歴史を今に伝えています。
Writer: 凪破真名(歴史ライター・編集)
なぎはまな。歴史は古代から近現代まで広く深く。2019年現在はフリー編集者として、某雑誌の軍事部門で編集・ライティングの日々。趣味は自衛隊の基地・駐屯地めぐりとアナログゲーム。
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