「こ、これがアクアライン“半額”効果か…!」 休日のお約束渋滞に“異変” 日本唯一の「4倍変動料金」導入から半年

東京湾アクアラインで行われている「ETC時間帯別料金」の社会実験。通常はETC普通車で800円の通行料金ですが、2025年4月以降は、時間帯によって最大4倍もの差がつくようになっています。それから約半年、実際に利用して“異変”を実感しました。

22時台でも大混雑だったアクアライン

 3連休の中日にあたる2025年10月12日、房総半島から東京方面へ帰ろうと東京湾アクアラインの木更津金田ICへ向かいました。時刻は22時すぎ。さすがにもうアクアラインの渋滞は落ち着いた頃だろうと思っていたところ、IC手前の一般道から車列が発生しました。

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渋滞する休日午後のアクアライン上り線(右)。この時間の上り線はETC普通車「1600円」に値上げされている(乗りものニュース編集部撮影)。

「22時でこんなに混んでるの?」と、同乗者とともに目を見張りました。

 そして料金所を通過。ETC車載器が「料金は“400円”です」と発し、「そうか、この時間は半額か」と思い出しました。その後は結局、対岸の川崎浮島JCTまで30km/h前後のノロノロ状態が続くことになり、30分以上を要しました。

「より差をつけた料金」から半年

 アクアラインでは2023年7月から土休日の上り(川崎方面)で、ETC車を対象に通行料金を時間帯ごとに変える社会実験が始まりました。特に混雑する時間帯が決まっている傾向があることから、その時間帯の交通を分散させることで、渋滞を緩和させる狙いです。

 平時の通行料金はETC普通車(以下同)で800円のところ、当初は混雑する土休日の13~20時に料金を「1200円」に引き上げ、比較的すいている20~24時は「600円」に引き下げるという設定でした。

 なお、国は将来的なビジョンとして、混雑に応じて高速道路料金を機動的に上げ下げする「ロードプライシング」の推進を打ち出していますが、アクアラインの施策は現時点で日本唯一の事例です。

 これで一定の効果は出たものの、2年目を迎えたころには、「効果が鈍化している」と報告されます。

 そこで、2025年4月からは、「より差をつけた料金設定」として、次のように改変され、新たに土休日の下り線(川崎→木更津)でも料金変動が始まりました。

●上り線(木更津→川崎)

・4~13時:800円

・13~19時:1600円

・19~20時:800円

・20~翌4時:400円

●下り線(川崎→木更津)

・4~5時:800円

・5~7時:1000円

・7~24時:800円

・0~4時:400円

 上り線は最大で4倍の料金差です。利用した日は、上り線が「1600円」となる夕方時間帯にアクアライン下り線で房総へ渡ったのですが、その時も上り線は相変わらずの“ノロノロ渋滞”が見られました。

【遅い時間なら「半額」】これが「アクアラインの今の料金」です(画像)

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