「日本最長の地下鉄」延伸へ前進! 既存の車両基地は改修、新駅には引上線を整備へ 検討状況が明らかに
東京都は大江戸線の延伸に関する現在の検討状況を明らかにしました。
高松車庫は改修、大泉学園町駅に引上線も整備予定
東京都は2025年10月15日、大江戸線の延伸に関する現在の検討状況を明らかにしました。

大江戸線の延長は40.7kmにおよび、現時点では日本最長の地下鉄です。東京都は2023年3月、東京都副知事をトップとする「大江戸線延伸にかかる庁内検討プロジェクトチーム」を設置し、光が丘駅から大泉学園町までの4kmの延伸に向けた検討を進めてきました。
延伸区間には、土支田駅、大泉町駅、大泉学園町駅の3駅(いずれも仮称)が新設される計画です。土支田駅は土支田通りの東側に、大泉町駅は外環道との交差部西側に、大泉学園町駅は大泉学園通りとの交差部東側に整備が想定されています。
今回、延伸に伴う車両編成の増加に対応するため、光が丘駅付近にある高松車庫が改修されるほか、延伸区間の終点となる大泉学園町駅に、折り返しのための引上げ線も整備予定であることが明らかになりました。
東京都によると、延伸の概算事業は約1600億円(税抜)。1日あたりの利用者が6万人増加し、費用便益比は1以上を確保できる見込みとなり、開業から40年以内に累積損益が黒字になると試算しています。
東京都は今後、今回の試算を基に関係者間で実現可能性を精査し、事業計画案を作成する見通し。試算の条件として仮定した、練馬区による沿線まちづくりなどの具体化や、都区間の費用負担の整理、物価高騰への対応などを整理していく方針を示しています。
なお、東京都練馬区は既に、大江戸線の延伸の事業化に向けた調査を実施することを公表しています。延伸後の新駅周辺の姿を具体化する「沿線まちづくりデザイン」を2026年10月を目途に作成する予定です。
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