標高2000m近い空中を 世界初「オープンロープウエー」なぜ誕生? 背景にスイスらしさ

「カブリオ」に乗車 視界だけではない「ならでは」の特徴

 2016年8月、この「カブリオ」に乗車しました。

「カブリオ」が運行されている標高1898mのシュタンザーホルンは、スイス中部にある観光都市ルツェルンに近い場所。シュタンザーホルンの麓にある街、シュタンスからまずケーブルカーに乗り、標高約710mの駅まで、羊が草をはむ「スイスらしい風景」を進みます。

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小さくなっていく麓の集落、羊が歩く草地を眺めながら、標高を上げていくケーブルカー(2016年8月、恵 知仁撮影)。

 そしていよいよ「カブリオ」です。もちろん、陣取るのは2階オープンデッキの後方です。一般的な鉄道では、運転席の後ろから前方の眺めを楽しむ「かぶりつき」がひとつの“特等席”で、小田急「ロマンスカー」など前面展望をウリにした車両もありますが、山を登っていくロープウエーやケーブルカーは、眼下へ次第に大パノラマが広がっていく「後部」が“特等席”です。

「カブリオ」が動き出すと、ケーブルカーから眺めたスイス的な草地と集落の風景が、次第にまた別のスイスらしい風景に変わっていきました。山々と、それに囲まれたルツェルン湖をはじめとするいくつもの湖が、眼下に広がります。

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高度が上がるにつれ視界が広がり、ダイナミックな風景を楽しめる「カブリオ」のオープンデッキ(2016年8月、恵 知仁撮影)。

 また乗っていて、次第に涼しくなるのが分かりました。標高が上がると、気温は下がるもの。麓のシュタンスと山頂は気温差が約10度あるそうです。高度が上がるにつれ、次第に気温が下がっていくことを文字通り肌で体感できるのも、オープンデッキ構造を持つこの「カブリオ」ならではの特徴でしょう。

「カブリオ」は約2300mを10分足らずで移動し、シュタンザーホルンの山頂近くにある標高1850mの駅へ到着。オープンデッキには高さ約150cm程度の柵があり、特に危険を感じることはありませんでした。「高所恐怖症」の場合は別だと思われますが。

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コメント

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1件のコメント

  1. 標高じゃなくてさ、地面から何mなのさ