JR四国、営業収益はほぼ横ばいも純利益は3割減 旅行客は増加 4~9月
JR四国が2016年度上期の決算と線区別利用状況を発表。営業収益は前年同期比でほぼ横ばいの結果に。利用状況は、「瀬戸内国際芸術祭2016」が開催されたことなどから旅行客が増加したといいます。
線区別の輸送密度も発表
2016年11月7日(月)、JR四国が今年度上期(2017年3月期中間)の決算を発表しました。
連結決算は、純利益が前年同期比31%(8億円)減の18億円。営業収益はほぼ横ばいの246億円でした。
JR四国によると、インバウンド商品が好調だったことに加え、「瀬戸内国際芸術祭2016」の開催もあり、四国への旅行客が増加。各種観光列車を最大限に活用した需要開拓や沿線自治体などと連携したイベント列車を運行し、地域への誘客活動を行ったといいます。これらの結果、運輸業の収益は8000万円増に。しかし一方で経営安定基金の運用益が12億円減少したことなどが全体の損益に響きました。
2016年4~9月期における線区別輸送密度の「ベスト」「ワースト」各5区間は次のとおりです。
●2016年度上期輸送密度ベスト5(カッコ内は前年同期比)
(1) 予讃線・高松~多度津:2万5014人/日(+2.4%)
(2) 本四備讃線・宇多津~児島:2万4077人/日(+2.1%)
(3) 予讃線・多度津~観音寺:9770人/日(+1.7%)
(4) 予讃線・今治~松山:7565人/日(-0.2%)
(5) 予讃線・観音寺~今治:6130人/日(+1.8%)
●2016年度上期輸送密度ワースト5(カッコ内は前年同期比)
(1) 牟岐線・牟岐~海部:261人/日(-6.0%)
(2) 予土線・北宇和島~若井:342人/日(+3.0%)
(3) 予讃線(海線)・向井原~伊予大洲:491人/日(+3.2%)
(4) 牟岐線・阿南~牟岐:713人/日(-7.2%)
(5) 土讃線・須崎~窪川:1185人/日(-1.1%)
輸送密度(平均輸送密度)は営業キロ1kmあたりの1日平均旅客輸送人員をいいます。JR四国全体では、4799人/日(+1.0%)でした。
なお、JR四国全線が利用できるフリーきっぷについては、利用実態にかかわらず、発売実績に応じて全線(一部線区を除く)で輸送人員と輸送人キロを計上。これらのきっぷの影響を除いた場合、例えば予土線・北宇和島~若井間の輸送密度は、227人/日(前年同期比-5.0%)です。
【了】
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