北陸新幹線の「新駅候補地」には何がある? 京阪の通勤圏になりそうなローカル線駅の“伸びしろ”

北陸新幹線の延伸は先行きが不透明ですが、現状の法律では経由地が福井県の「小浜市付近」とされています。そこで同市の駅ができるといわれている付近を訪れました。

京阪の通勤圏としてもアリ?

 国道は路線バスも走っており、なかなかの交通量です。舞鶴若狭道をくぐると餃子の王将やミニストップ、カーショップなどが並んでいます。街並みは国道沿いに東小浜駅付近まで2kmほど続いていました。

 新幹線駅の予定地は小浜駅と東小浜駅の間で、かつ、高速道路の近くですから、市内ではとても利便性がいい立地だと感じました。駅予定地の北側は田畑が広がり、駐車場を含めた利便性を高めるための開発余地もありそうです。

 市によると、「小浜・京都ルート」が実現すると京都まで19分(2110円)、新大阪まで38分(5050円)とのこと。

 この「新幹線で30~40分ほど」は、東京起点だと東海道新幹線の小田原(3810円、35分)や熱海(4270円、37分)、上越新幹線の熊谷(3780円、38分)や本庄早稲田(4130円、47分)、東北新幹線の小山(4130円、41分)が該当します。新大阪起点だと山陽新幹線の西明石(3240円、23分)や姫路(3810円、29分)辺りです(値段は運賃と通常期普通車指定席特急料金の合計)。

 つまり、新幹線が開通すると小浜が京都・大阪の通勤圏になる可能性が高く、かつ、小浜には、そうした需要を受け止められる開発の余地はあるといえます。観光だけでなく、通勤の需要も「あり」と感じた次第です。

【写真】北陸新幹線「新駅候補地」の現況を見る

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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