札幌駅-高速道路「ぜんぶトンネルでぶち抜き計画」ついに工事着手へ 国道5号「創成川通」 川は一部暗渠化
国土交通省北海道開発局 札幌開発建設部は2025年10月29日、「一般国道5号創成川通 技術検討会」を開催しました。札幌市街と高速道路を地下トンネルで一気に結ぶ計画が進展しています。
創成川の下に地下トンネル
国土交通省北海道開発局 札幌開発建設部は2025年10月29日、「一般国道5号創成川通 技術検討会」を開催しました。札幌市街と高速道路を地下トンネルで一気に結ぶ計画の技術的アプローチが固まってきました。
                
                  
                このプロジェクトは、札幌の都心部を南北に流れる創成川に沿う「創成川通」の下に、4.8kmの自動車専用トンネルを構築するもので、2021年度に事業化されました。渋滞箇所を回避し、札幌都心部と高速道路のアクセス強化を目的としています。
創成川通にはすでに、札幌駅南側にあったアンダーパス2か所をつないだ「創成トンネル」1.1kmが通っています。そのトンネルをそのまま北へ延長する形です。トンネルの南端は、地下鉄の豊水すすきの駅付近になります。
札幌駅の前後に地上との接続ランプを設けつつ、札樽道を超えた部分までトンネルを通します。札樽道の札幌北ICからトンネルへダイレクトに接続する高架ランプも新設します。
なお、地上の創成川通は川を挟んで上下線が分かれていますが、トンネル出入口や地上の車線を確保すべく、北23条から北37条の間は河川を暗渠化するということです。
これまで調査、設計、支障物移転、そして工事の技術的な検討が進められてきました。今回の委員会にて、地下水位の変化や交通荷重を考慮したトンネルの躯体幅・鉄筋量を含めた構造などが決まりました。今年度にも工事に着手する予定です。
創成川通は高速道路アクセスだけでなく、札幌都心部と郊外を結ぶ貴重な6車線道路です。そのまま北上すれば石狩市内で国道337号「道央圏連絡道路」に接続し、石狩湾進港へ直結しているため、物流上でも重要な役割を担います。
そのため、慢性的な渋滞が発生し、特に積雪期には所要時間のばらつきが大きいことや、追突事故の多さが課題となっています。渋滞する都心部の地下トンネル化によって、課題の解消を図る狙いです。




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