自衛隊輸送力のカギ “PFI船舶” がアップデート! 「ナッチャンWorld」→「ナッチャンNEO」で何が変わる?

自衛隊の海外派遣や大規模輸送を支えるPFI船舶「ナッチャンWorld」が、まもなく新たに「ナッチャンNEO」へ更新される予定です。長年自衛隊の海上輸送を担ってきた同船が刷新されることで何が変わるのでしょうか。

「ブルールミナス」改め「ナッチャンNEO」へ

 瀬戸内海を望む内海造船瀬戸田工場(広島県尾道市)で2025年10月下旬から11月上旬にかけて、にほんばれ型輸送艦(基準排水量約2400トン)の2番艦「あまつそら」と3番艦「あおぞら」が相次いで進水しました。

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広島県尾道市の内海造船瀬戸田工場の岸壁。赤い矢印で指し示したのが、改装中の「ナッチャンNEO」。かつての「ブルールミナス」だ(深水千翔撮影)。

 じつは、この工場のドックにはもう1隻、自衛隊の輸送能力増強の鍵を握る船がドック入渠していました。

 白をベースとした船体に描かれた巨大な「NEO」の文字。ファンネルに描かれた細い3本線から津軽海峡フェリーの船であることがわかります。船名は「ナッチャンNEO」。名前からわかる通りPFI(民間資金活用)船舶である「ナッチャンWorld」の後継にあたる船で、かつては「ブルールミナス」として定期航路に就航していました。

 防衛省は現在、南西諸島エリアでの有事を見据えて海上輸送能力の大幅な強化を進めています。ひとつは陸上自衛官が主体となって輸送艦艇の運用を行う「自衛隊海上輸送群」、そしてもうひとつが民間船でありながら有事や災害時は自衛隊の部隊輸送などを請け負う「PFI」船舶です。

 両者の役割について防衛省は、「海上輸送群は島嶼部への侵攻阻止に必要な部隊や装備品等の南西地域への迅速かつ継続的な輸送が任務」であり、「PFI船舶は海上輸送群を含む自衛隊自身の輸送力を補完するもの」と説明しています。

 PFI船舶は、2027年までに8隻体制へ拡充する計画です。防衛省によると内訳は「大型旅客船2隻、中型貨物船2隻、小型貨物船1隻、小型フェリー1隻、コンテナ船2隻」。従来は旅客フェリーの「ナッチャンWorld」と「はくおう」の2隻体制でしたが、隻数の増加とともに多様な船種で構成された船隊へと姿を変えます。

 現時点では、「ナッチャンWorld」の代替として津軽海峡フェリーの函館~青森航路に就航していた「ブルールミナス」(8828総トン)が、そして「はくおう」の代替には舞鶴~小樽航路に就航していた新日本海フェリーの「はまなす」(1万6897総トン)が、それぞれ新たにPFI船舶として前述した大型旅客船の枠に導入されることが判明しています。

【NEOの字デカい!】新たな自衛隊のPFI船「ナッチャンNEO」をイッキ見(写真で見る)

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