「旅客機向けの“最強の合金の作り方”変えます」 産業を変えるかも?な“革新的研究”とは NEDO「天文学的な時間を短縮」
日本から、旅客機に用いる「合金」に革新が訪れるかもしれません。NEDOが研究するこの次世代航空機プロジェクトはどのようなもので、目的はなんなのでしょうか。「天文学的時間を縮める」―その研究内容を聞いてきました。
「ホットセクション向け金属」だけに留まらない“その先”
さらにNEDOのブースでは、この研究と航空業界が直面している二酸化炭素(CO2)排出量削減との関係についても説明がありました。
「航空機はCO2排出量が多い分野です。そのため、エンジン性能を10%向上させるだけでも、数千トン規模のCO2削減につながります。自動車の性能向上と比べても、その効果は非常に大きいといえます。エンジン効率を高めるには燃焼温度を上げる必要がありますが、現状ではタービンなどの部品がその高温に耐えられません。つまり、材料の耐熱性がボトルネックになっているのです。もし新しい材料によってその限界を突破できれば、エンジン性能は大きく向上し、CO2削減にも大きく貢献できます」(担当者)
この取り組みは、エンジン部品にとどまらず、航空機そのものの構造材料にも革新をもたらす可能性があるといいます。
「応用分野は航空機エンジンに限られません。さまざまな部材に応用できますし、金属だけでなくセラミックなどにも同様の手法を適用できます。将来的には、現在の新鋭旅客機の胴体で主流となっているCFRPを上回る性能を持つ材料を開発できる可能性もあります」
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日本発のこの新たな航空機向け材料開発手法が、将来の航空産業の姿を大きく変えることになるかもしれません。
Writer: 松 稔生(航空ライター)
国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。





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