駅周辺でネットスーパー受け取りサービス試行 大手私鉄グループの強み生かし 東急

とても「大手私鉄らしい」事業?

 日本の大手私鉄は鉄道を軸に不動産や小売り、娯楽などさまざまな事業を展開。沿線住民の需要をグループ全体で創出し、受け止めるというビジネスモデルで発展してきました。東急の五島慶太氏(1882~1959)は、そうした経営を行った代表的人物のひとりです。

 東急電鉄・東急ストアは今回の試験について「東急グループ各社が一体となり、さまざまな生活動線上での商品受け取りを可能に」するとしていますが、それができるのは、鉄道を軸にグループのサービス提供施設がさまざま存在する、すなわち「生活動線」をこれまで作ってきた大手私鉄だからこそで、今回の取り組みはその“強み”を生かしたものといえるかもしれません。「住みたい沿線 日本一」を掲げ、沿線価値の向上に取り組んでいる東急グループ。そのためには「生活動線の活用」がひとつのポイントと東急電鉄 生活創造本部の鈴木課長は話します。

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たまプラーザ駅北口バスターミナルに設置された受け取り用の冷蔵ロッカー。使うごとに清掃され、冷蔵・冷凍品も受け取れる(2016年12月20日、恵 知仁撮影)。

 また鈴木課長によると、こうした生活動線上での受け取りサービス展開は、まとめて配送できること、配送できる分量が増えることから、効率という意味でも効果があるとのこと。たまプラーザ駅周辺におけるこの試験は、2017年春ごろまで実施される予定です。

【了】

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