ロシア軍の「黒い怪鳥」を撃破か “直上からの攻撃”映像をウクライナが公開 機首に皿のようなモノ

ウクライナ保安庁(SBU)は、ロシア軍のIL-38哨戒機を破壊したと発表し、攻撃を様子を捉えた映像を公開しました。

IL-38哨戒機が真上から攻撃を受ける

 ウクライナ保安庁(SBU)は2025年12月23日、ロシア南部のエイスクでロシア軍のIL-38哨戒機を破壊したと発表し、攻撃の様子を捉えた映像を公開しました。

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ロシア軍のIL-38N哨戒機。写真の機体は2025年7月に日本海に飛来した機体(画像:防衛省統合幕僚監部)

 IL-38は、旧ソ連がIL-18旅客機を基に開発したターボプロップ式の対潜哨戒機です。攻撃を受けた機体はIL-38Nと呼ばれる型式で、機首上部に皿のような「ノヴェッラP-38海上探知システム複合体」を搭載していることが外観上の特徴となっています。

 SBUは今回の攻撃について、ロシア南部ノヴォロシースク港で、ロシア海軍の潜水艦を水中ドローンで攻撃する作戦の前段階として実施したと報告しています。

 潜水艦に対する攻撃に用いられた水中ドローン「サブシーベビー」を黒海で探知可能な能力を持つのは、今回攻撃を受けたIL-38N1機だけで、この機体を無力化したことが、潜水艦に対する攻撃の成功につながったとしています。

 攻撃にはドローンが用いられ、機体の主要な装置とレーダーがある区画の真上で爆発させ、エンジンも損傷させたとのこと。

 なお、イギリス国防省は2025年12月20日、ノヴォロシースク港で攻撃を受けたロシア海軍の潜水艦について「重大な損傷を受けた可能性がある」と指摘。被害を受けた艦はキロ改級のB-271「コルピノ」の可能性が高いと分析しています。

【画像】撃破されるロシア軍のIL-38哨戒機

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