「電車が走ったことがない県」に「ほぼ電車」の新型車両が降臨! 国鉄形キハは一掃か? “土足をためらう”ほどの進化!?
JR四国初のハイブリッド車となる新型3600系の先行量産車がついにお披露目。中も外も四国の自然を取り入れたというシン・ローカル車両は四国の「顔」として勢力を伸ばすのでしょうか。まずは「オール非電化路線」の徳島に入ります。
四国初のハイブリッド先行車は「きらめき特別塗装」で登場!
JR四国初となる新型ローカル用ハイブリッド車3600系。本格導入の前に先行量産車4両がこのほど四国に搬入され、2025年12月23日、報道関係者へお披露目されました。
3600系は香川県高松と徳島を結ぶ高徳線をはじめ、徳島県内を走る徳島線・鳴門線・牟岐線で2026年6月にデビュー予定です。先行量産車2編成4両を含む2両1編成とした35編成70両の導入が予定されています。
ローカル車両では2006年デビューの1500形に続く新型車両であり、初となるハイブリッド式車両となることから、形式名に気動車・電車いずれでも使用していない3000番台の数字を起用しています。近い将来にハイブリッド式特急車両を開発することを見据え、3000番台の若番を残して、今回の車両には600番台にしたとか。高松寄りから運転台付き電動車MC1の3650形と、徳島寄りMC2の3600形で編成しています。
外観は青空に映えるステンレスボディに、JR四国のカラーであるライトブルーを車両下半分に配色しており、キラキラしつつも落ち着いた印象です。デザインは内装も含め、「マリンライナー」や観光列車「伊予灘ものがたり」などでおなじみ、JR四国お客様サービス推進室デザインPT担当室長の松岡哲也さんが担当しました。
太平洋や瀬戸内海、雄大な吉野川、そして空をイメージしたブルーの上に縁取りされたゴールドラインは、海や川面に降り注ぐ光を表現。「四国の豊かな自然や空気・水」を象徴したといい、この量産先行車の2編成のみ、側面に「SHIKOKU Hybrid Vehicle 3600」の表記と、きらめきの雫をあしらっています。
実はこのデザインは特別仕様で、のちに導入される量産車については、JR四国のイメージカラーへの原点回帰という意味を含めた、シンプルなライトブルー帯を付した塗装への変更を考えているといいます。
このハイブリッド車両は、ディーゼルエンジンで発電した電力と、ブレーキ時などに蓄電地へ貯めた電力を組み合わせて、モーターを回転させることで走行します。特に、県内の路線すべてが非電化である”ディーゼル王国”徳島県では、その仕組み上「電車」と呼んでいい新型車両の導入に、県民の関心も高いと地元誌記者は話します。




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