アメリカ「戦艦復活させます!」→そもそも“戦艦”ってどんなフネ? かつては「力の象徴」も廃れていった理由とは
2025年12月、アメリカのトランプ大統領は圧倒的な火力と排水量を誇るトランプ級戦艦の建造を発表しました。新規建造としては1944(昭和19)年のアイオワ級戦艦以来の「戦艦」です。ところで、そもそもこの「戦艦」とはどのような艦種なのでしょうか。
そもそも「戦艦」とは
このように、現代では定義がブレる戦艦ですが、元々はどういった軍艦を指すのでしょうか。19世紀まで、各国は大砲を何十門も搭載した帆船「戦列艦(ship of the line)」が艦隊の主力でした。これが蒸気機関の発明と造船技術の進歩で「装甲艦」に変わります。そして、当初は帆走を残していた装甲艦からこれを廃し、主砲を船体の中心線上にある回転式の露天砲郭に搭載した軍艦が、イギリスで出現しました。1880年代に6隻が建造されたアドミラル級です。
1887(明治20)年にイギリス海軍は、この艦種を公式に「戦艦」と呼びました。1889年(明治22)年に就役したロイヤルソヴリン級が「最初から戦艦」だった初めての艦型です。ロイヤルソヴリン級は、艦の前後に34.3cm連装砲塔を搭載し、側面に15.2cm副砲を搭載するデザインでした。日露戦争前に旧日本海軍がイギリスに建造を依頼した、富士型戦艦は1897(明治30)年に就役していますから、当時の最新ジャンルの兵器だったわけです。
こうした「各国で最大の軍艦で、かつ前後の中心線上に主砲塔を備えた軍艦」である戦艦は、大量に建造されました。しかし、それを一変させたのが、イギリスが1906(明治39)年に就役させた戦艦「ドレッドノート」です。「ドレッドノート」は、それまでの戦艦では30.5cm砲4門、18ノット(33.3km/h)が標準的な性能だったのに対して、30.5cm砲10門、21ノット(38.8km/h)と圧倒的な性能を有していました。
既存の戦艦が「ドレッドノート」と戦おうとしても、数で立ち向かえば優速で離脱されますし、1対1では勝ち目がありません。各国はこぞって、この「ドレッドノート級」、つまり「弩(ド)級」戦艦を多数建造するようになりました。逆を返せば、イギリスがそれまで大量に建造・保有していた「前弩級戦艦」が、建造中の新型戦艦も含めて、旧式・無力な艦種となったのです。
これにより「今までの戦力は関係ない。弩級戦艦を大量に建造すれば、イギリスに追いつける」という皮肉な展開となりました。イギリスは1908(明治41)年、「多数の主砲塔を備えつつ、装甲を減らしてより高速を発揮できる」巡洋戦艦インヴィンシブル級を建造。さらに1912(大正元)年、より高性能な34.3cm主砲を採用した「超弩級戦艦」オライオン級を就役させるなど、他国を突き放しに入りますが、オライオン級を上回る35.6cm砲を搭載した日本の金剛型巡洋戦艦が翌年に就役(1番艦「金剛」のみイギリス建造)するなど、他国もこぞって超弩級戦艦を建造しました。なお、戦艦は「主力艦」とも呼ばれ、その保有数は強国の証明でした。





まさか戦艦に大口径の大砲を搭載するわけでも無かろうに、原子力エンジンにして超大型のレーザー砲でも考えているのだろうか。