米のベネズエラ攻撃、本当の“大損害”を被った国は? 「評価ガタ落ち」不可避な3つの国

2026年1月、アメリカはベネズエラへ武力行使を行いマデュロ大統領を拘束しました。この戦いによって、当事国ベネズエラ以外にも「大きな損害」を被った国々があります。

鳴り物入り中国製レーダーは沈黙

 社会主義を信奉するチャベス政権の誕生後、同じ社会主義国家である中国はベネズエラとの関係を強化しており、近年では「JY27」移動式レーダーの輸出も行っていました。

JY27はF-35戦闘機のような、レーダーに対して高いステルス性能を持つ目標を、40km以上の距離から探知できると喧伝されていました。

 アメリカ軍はベネズエラ攻撃にF-35やF-22戦闘機、RQ-170偵察用無人機などの高い対レーダーステルス性能を備えた航空機を投入しました。JY27が額面通りに機能すれば、F-35などの活動を妨害できたはずですが、JY27はまったくと言ってよいほど機能せず、ベネズエラ軍はF-35などに無人の野を行くが如き活動を許してしまいました。

 JY27が額面通りに機能しなかった原因については諸説あり、アメリカ軍が事前にJY27Aに電力を供給する送電システムを破壊していたためであるとか、ベネズエラ軍内部の反マデュロ派から、アメリカが事前に精密な情報を入手していたためであるなど、様々な報道がなされており、現時点ではその原因は明確ではありません。

 しかしいずれにせよ、JY27が機能しなかったことだけは確かで、それによって損なわれたJY27、さらに言えば中国のステルス性能の高い目標を探知できる各種センサー技術に対する評価を回復するのは、容易なことでは無いと筆者は思います。

SNSで拡散されるロシア製兵器の残骸

 筆者の知る限り、破壊されたJY27の画像はSNSなどに出回っていないようですが、ロシアが輸出した中・低高度防空ミサイルシステム9K37「ブーク」に至っては、ロシアの防衛産業の営業妨害と思えるくらいに、破壊された画像がSNSなどで拡散されています。

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イオージマでの着艦のイメージ(画像:アメリカ海軍)

 ベネズエラに輸出されたロシア製防空システムが機能しなかった理由も明確ではありませんが、ロシアのウクライナ侵攻に伴い防空システムの予備部品の国外供給が滞り、故障した状態のまま、アメリカの攻撃を受けてしまったのではないかとの報道もあります。

 元々ロシア製兵器のアフターサービスに関する評判は芳しいものではありませんでした。ウクライナ侵攻でさらに悪化しているのであれば、ロシア製兵器の市場での評価は、さらに悪化する可能性があると筆者は思います。

【ヤバ…】これがベネズエラで破壊された「ロシア製防空システム」です(写真)

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