「もったいない気がする」の声も 九州へ行く「りんかい線」旧型車両が“大都会”に乗り入れられないワケ

東京都心を走る電車が九州に“再就職”し、走る路線の風景は高層ビルが林立する大都会から自然豊かなエリアへ一変します。この路線は九州最大都市の大都会を駆ける地下鉄と相互直通運転をしていますが、ワケあって移籍する電車は乗り入れません。

りんかい線の新型から「玉突き」の置き換え発生

「りんかい線」を運行する東京都の第三セクター鉄道、東京臨海高速鉄道の初代型車両70-000形の一部がJR九州へ“再就職”し、一部の車両がJR九州小倉工場(北九州市)で改造を受けています。その運行区間が筑肥線・唐津線の筑前前原(ちくぜんまえばる、福岡県糸島市)―西唐津(佐賀県唐津市)間だと分かりました。先頭車同士の2両編成に改造した5編成(計10両)を、今後走らせます。

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東京臨海高速鉄道が引退を進める70-000形(大塚圭一郎撮影)

 JR九州幹部などの複数の関係者が、かつて勤務先の福岡支社に所属していた筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長)に明らかにしました。

 りんかい線では2025年10月1日、新型車両71-000形(10両編成)の営業運転が始まりました。東京臨海高速鉄道は27年度上半期までに累計で8編成、80両を導入し、70-000形は全て引退させます。

 JR九州はうち計10両を譲り受け、国鉄末期の1982年に登場した103系1500番台(現在は3両編成で運用)を置き換えます。

103系1500番台と、移籍車両以外の70-000形は廃車となります。

 70-000形は10両編成で、東京都中心部の超高層ビルや高層マンションが林立するエリアをつないできた「都会っ子」ですが、筑肥線・唐津線では一変して自然豊かな景色を駆けることになります。

 りんかい線は、その名の通り東京都臨海部の新木場(江東区)と大崎(品川区)と結んでおり、JR東日本埼京線・川越線との相互直通運転で川越(埼玉県川越市)まで走る電車もあります。ただ、りんかい線の大部分は地下を通っており、屋外の海沿いを走る様子は見られません。

 これに対し、筑肥線の運用区間の一部は玄界灘に近づきます。このため、りんかい線の70-000形はJR九州での営業運転開始後に“臨海線”と呼ぶべき景色を駆けることになります。

 ただ、筑肥線はJR九州の一部車両が、相互直通運転をしている福岡市交通局の福岡市地下鉄空港線に乗り入れ、九州最大都市である福岡市中心部と結んでいますが、70-000形は直通運転には使われません。それは福岡市地下鉄空港線が1981年の開業当初から採り入れている画期的な技術がハードルとなるためです。

【ここを2両で…】これが「りんかい線旧型車両」九州の運行区間です(地図/写真)

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