「追越車線に出てきて延々通せんぼ」トラックだって焦ってる? トラック側の言い分とは

高速道路を走っていると、追い越し車線をふさぐようにして走る大型トラックにより、後続車が渋滞を起こしている光景をよく目にします。ともすると「邪魔だなぁ」とも思われるこの現象、大型トラック側の言い分はどのようなものなのでしょうか。

だから「走行車線に戻れない」

 また、追越車線に大型トラックが入った直後、坂道に差しかかったりして、やむを得ず減速し、なかなか走行車線に戻れず後続車に迷惑をかけるケースもあると島崎准教授は言います。

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制限速度を超えられないものの、少しでも早く目的地に着きたいのはトラックドライバーに共通する思いのようだ(画像:写真AC)。

「追越車線に入った直後、たまたま登りの坂道になった場合、トラックの荷物が満載だったりするとパワーが足りなくなり、微妙に数キロ分の速度ダウンを起こすこともあります。

 一方、走行車線のトラックもたまたま同じ速度で走っていて、いつまで経っても並走状態が続いて、走行車線に戻れないという状況に陥ることがあります。多くのドライバーが心の中で『しまった』と思っているものですが……」(島崎准教授)

 ここまでの島崎准教授の解説をまとめると、大型トラックが追越車線に入ったものの走行車線になかなか戻れなくなる理由としては、「タコグラフ」と大型トラック特有の重量などの事情があるということです。

 最後に、島崎准教授は自身の経験も含めてこう結んでくれました。

「そもそも、『前方を走るクルマとの速度差がわずかなら、無理して追越車線に入って追い抜かなくてもいいじゃないか』と思われる方もいるかもしれませんが、高速道路を利用する大型トラックの多くは長い距離を走り続けるものです。

 例えば、速度差が3km/hでも5時間走ったら、15kmもの差になってしまいます。そうすると到着時間が10分以上変わります。自分もそうでしたが、だからこそドライバーは許されるギリギリ速い速度で走りたいものなのです。こうした事情でなかなか走行車線に戻れないことがあるわけですが、どうか温かく見守っていただければ嬉しいです」(島崎准教授)

なお、島崎准教授は2025 年10⽉より、運転⼼理と安全リスクなどについて解説するポッドキャスト番組『プロフェッショナルドライブ』を配信しています。元トラックドライバーで交通⼼理⼠、さらに現役の⼤学准教授というマルチな⽴場から、運転にまつわる多彩なトピックを展開していますので、ぜひご視聴ください。

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Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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