ロシア軍の「Fー16を撃破した!」しかしウクライナ軍は「全く問題なし」古来から続く騙しの戦法とは!?

ウクライナ政府の公式サイトである「ユナイテッド24」は2026年1月29日、F-16のデコイ(偽物)をロシアの自爆ドローンが破壊した映像を紹介しました。

ハイテク化著しい戦場でも未だ有効

 ウクライナの公式サイトである「ユナイテッド24」は2026年1月29日、F-16のデコイ(偽物)をロシアの自爆ドローンが破壊した映像を紹介しました。

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ウクライナに納入された直後のF-16(画像:ウクライナ国防省)

 当初ロシア側は、1月26日にキロヴォフラード州クロピウニツィキー市近郊のカナトヴェ飛行場に対して実施した攻撃で、F-16をBM35という自爆ドローンで撃破したと主張し、その映像を公開しました。

 しかしその後、SNSなどでオープンソース情報を基に戦況を分析・報告するOSINT(オープンソース・インテリジェンス)の専門家により、衛星画像および戦場映像の分析から、破壊された物体は訓練および欺瞞目的で使用されていた実物大の模型であったことが示されました。

 このようなデコイで敵を欺く手法は、上空からの偵察の重要性が増した第二次世界大戦中から大規模に行われるようになり、2022年2月から始まったロシアとウクライナの戦闘でも、より精巧かつ巧妙な形で使用されています。

 一般的なバルーンを用いたデコイでは、あえて熱源を設けてエンジンが稼働していると誤認させたり、発信専用の小型レーダー装置を使い、本物のレーダーが発するような信号を出して錯覚させたりする装備が用いられるケースもあります。

 さらにウクライナでは、貴重な他国からの供与兵器を守るため、例えばパトリオット地対空ミサイルシステムについては、本物と見間違うほど精巧な模型を製作しています。ウクライナ軍は、こうした欺瞞作戦を大きな損害を出さずに相手に弾薬の消耗を強いる「受動的防御」と位置づけており、今回のF-16のデコイも、エアインテーク部分など、細部のわずかな違いを注意深く確認しなければ見分けがつかない造形となっています。

 ただしロシア軍は、2026年1月以降、BM35など一部の自爆ドローンに、本来は経済制裁下で使用できないはずの衛星通信システム「スターリンク」を搭載し、射程や着弾精度を高めていることが明らかになっています。このため、ウクライナ軍には、欺瞞作戦にとどまらない、より幅広い対策が求められています。

【画像】ウクライナ軍で運用中の“本物”のFー16戦闘機

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