JR東海「最後の国鉄」電車が引退へ “同時期の兄弟”と何が違う? 40年近い歴史に幕は…閉じない!

JR東海の213系5000番代が引退します。同社最後の国鉄型であり、現在は飯田線を中心に運用されています。どのような車両なのでしょうか。

関西本線から飯田線へ

 213系5000番代は1989(平成元)年3月のダイヤ改正から、関西本線の名古屋方を中心に使用されていました。最終的には1991(平成3)年までに2両編成14本が造られましたが、この計28両はJR東海の車両としては少数派にあたります。

 後に名古屋地区の中央本線や東海道本線でも使われた時期がありますが、関西本線と比べると充当される列車が圧倒的に少なく、これらの路線ではレアな存在でした。

 2011(平成23)年には関西本線から飯田線に転用され、この際に車いす対応の大型トイレが設置されて213系5000番代が晴れてトイレ付きとなりました。トイレはクハ212に設置されていましたが、連結部側のロングシートがすべてなくなり、トイレと車いすスペースに変わっています。

 飯田線は、豊橋駅(愛知県豊橋市)から辰野駅(長野県上伊那郡)まで延長195.7kmの路線です。辰野で中央本線と接続し、213系5000番代を含む飯田線の列車の大半は中央本線の岡谷や上諏訪、茅野といったJR東日本管内に乗り入れています。

 213系5000番代は登場から35年が過ぎ、2025年から廃車が進んでいます。他の線区では代替として新型の315系通勤形電車が導入されていますが、飯田線では315系より1世代前の313系が入るとみられます。名古屋地区と静岡地区に315系の導入を進め、これによって関西本線で使用していた313系を飯田線に転用し、玉突きで213系5000番代を置き換える見込みです。

 213系5000番代の引退により、JR東海の213系はなくなります。しかし、岡山地区ではJR西日本が保有する213系がリニューアル(体質改善工事)を受けながら引き続き使われています。

【前面展望可!】JR東海213系の車内を見る(写真)

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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