カーフェリー「防災」も重要な役割に 進む災害対応力の強化、その内容は

片道わずか3時間40分の航路にベッドなどの宿泊設備、その目的は

 自衛隊や救援装備などの輸送については、かつて新日本海フェリーで初代「すずらん」として運用されていたフェリー「はくおう」と、津軽海峡フェリーが運航していた「ナッチャンWORLD」の2隻が、「災害時優先使用」する船として防衛省とのあいだで傭船契約が交わされ(契約者はSPC 高速マリントランスポート)、すでに実際に使用されています。

 ところが平時の活用について有効な方策がなく、現状、これら2隻は係船状態、かんたんにいえば使わない状態にあることが多いのも課題になっています。

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「ナッチャンWORLD」のカーデッキに積まれた災害対策用の作業車。同船は戦車10台を北海道から九州まで輸送したことがある(2017年3月1日、若勢敏美撮影)。

 その点「ブルーハピネス」ら津軽海峡フェリーの3隻は、片道3時間40分の航路であるにもかかわらず宿泊できるベッドやキャビンを備えており、通常時にはフェリーとして活用、有事には災害対策に協力するという考え方で建造されています。

 同航路では通常、船尾のランプからトラックや乗用車の荷役を行っていますが、「ブルーハピネス」ら3隻は様々な港湾に対応できるよう、有事のみに活用する折り畳み式のサイドランプも装備しています。

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「ブルーハピネス」のスターンダード客室。ストレッチャーが入れるよう、スロープが設置されている。1人あたりが使えるスペースも広い(2017年3月1日、若勢敏美撮影)。

 さらに、余裕を持ってストレッチャーを運べる大型エレベーターを備え、乗船口近くには緊急な医療を提供できる医務室を配置。カーデッキには電気自動車への電力供給システムを装備し、駐車した自家用車から電力提供を受けることも可能な仕様になっています。

 なお3月1日(水)の横浜港には、先述した災害対策船としての“先輩船”である「ナッチャンWORLD」(1万712総トン、速力36ノット、乗客定員1746人)も寄港し、船内の一般公開を実施。フェリーなど旅客施設を持つ客船での有事対応が、官民あげて進められていることを印象付けるお披露目会になりました。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. いやいやいやいや、いざというとき定期航路からほいほい外れられるか?乗客対応は?搭載貨物は?今までいったこともない港に簡単に入れるのか?単にお題目で終わりそうな気がしますが。