ホンダジェット、100年の道のりとは 宗一郎少年が見た夢からシェアトップ獲得まで

「ホンダジェット」が2017年上半期、VLJ市場シェアトップを獲得しました。本田宗一郎氏がホンダを創業して約70年、幼い日にアクロバット飛行を見てから100年目の出来事でした。これまでの苦難の道のりを振り返ります。

「ホンダジェット」実現に向けた第一歩とは

 ホンダが航空機事業の最初の一歩を刻んだのは1962(昭和37)年に朝日新聞社が主催し、通商産業省(現経済産業省)および運輸省(現国土交通省)が後援、ホンダが協賛した軽飛行機の設計コンテストでした。

 このコンテストにはのちに本田技研工業の社長となる、東京大学航空学科に在学中であった吉野浩行氏が応募するなど、航空に対する夢を持つ優秀なエンジニア達がホンダに入社するきっかけとなります。

 さらに1986(昭和61)年には和光基礎技術究センターが発足、小型飛行機とその搭載ジェットエンジンの開発計画がいよいよスタートします。飛行機の研究チームの中には、東京大学航空学科を卒業して3年目の若手であった現ホンダエアクラフトカンパニー社長、藤野 道格(みちまさ)氏の名もありましたが、チームのなかに実際の飛行機開発に携わった経験を有する者はだれひとりいないという、まさに手探りの状態でした。

 そんななかにあって、1992(平成4)年にはついに世界初の全炭素複合材ビジネスジェット実験機、「MH02」を完成させ、1993(平成5)年3月5日に初飛行を成功裏に実施、そして1997(平成9)年には藤野道格氏を中心とし、のちに「ホンダジェット」となるVLJ開発作業がスタートします。

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2017年8月現在、月平均4機のペースで生産されている(画像:ホンダ)。

「ホンダジェット」の実機は2003(平成15)年に完成、ホンダ独自開発のジェットエンジン「HF118」が装着され12月3日、初飛行を実施します。これはライト兄弟が飛行機の初飛行を実施してから99年と352日目の快挙でした。2006(平成18)年秋に受注を開始すると、なんと即日100機を超えるオーダーを集めるという大人気を博し、ホンダの空への進出を航空機の世界の中心であるアメリカが歓迎しました。

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