高速バスで野菜を都内に? 京王電鉄と高山市が「貨客混載」で農産物の販路拡大へ

事業通じて、さらなる交流を

 京王電鉄は1998(平成10)年から中央高速バス 飛騨高山線を運行しており、年間約2万人の利用客があるといいます。貨客混載は、2017年2月から話し合いが行われてきたといいます。

 9月14日(木)には、京王電鉄バス 高速バスセンターで初荷到着セレモニーが行われました。16時30分前に農産物を積んだバスが同センターに到着。関係者らがトマトやナス、ホウレンソウなど、18種類の野菜などが入った7個の保冷コンテナを荷卸しました。

 あいさつに立った京王電鉄の南佳孝取締役は、今回の取り組みについて、「京王沿線のお客様に、フレッシュな野菜を提供できる素敵な事業。貨客混載は環境にも大変優しく、意義がある。この事業を通し『そうだ、高山に行こう』という好循環を作りたい」と話しました。

 高山市東京事務所所長の清水雅博さんは、飛騨高山の農産物は、輸送費の関係上これまで関西や中京圏が主な販路だったことにふれ、「地元は大変喜んでいる。このスキーム(計画)を通じて、東京と高山市で人の交流の活性化につなげられたら」と述べました。

【了】

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コメント

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6件のコメント

  1. 高山市には、何回も行きました。確かに高山の野菜は美味しい。小田急線に住んでる、私からみたら、羨ましい。

  2. 目から鱗が落ちました。ありそうで無かったのが不思議な事に気付かされました。
    順調に推移していけば日本全国で普及すると思います。各地に点在するアンテナショップへの地元名産品の輸送、大都市圏でしか入手出来ない(多くの売上が見込める=大量に仕入れる事でコストを下げている為に難しい)各種レトルト食品などの地方での販売促進が可能になるなど、予想や想定以上の広がりを見せるのではないでしょうか。荷物の急増で宅配業者が四苦八苦している現状も鑑みると宅配業者の負担軽減にも繋がるでしょうから、関係する法律の改正も含めて、官民揃って速やかに普及するようにすべきでしょう。
    東名高速バスで実施してくれれば東と西で味が違うと言われているカップ麺などの食べ比べがし易くなるんだけどなぁ。

    • 残念ながらこのケースは逆ですよ。高額な農産物をより高額で取引できる手段を低コストで実現するのが目的なのですから。
      人で運んで儲からなかったら商品運んで儲けよという単純な話。
      悪い話ではないが、夢のような話ではない。

  3. 裏返すと平日便はそれだけ空いているということと積載量からするとスーパーでも直送という値の張る商品に限られるだろう。貨客混載の本来の趣旨(物流の細い地域への合理的なインフラ確保)とは真逆な気がします。
    最近の京王グループはこういう所を履き違える事が多いように感じる。

  4. 収穫から30時間?だいぶかかるねえ。
    通常の物流ラインたともっとかかるのか?

  5. 運べる量と種類の事を考えると、あまり合理的とは思えない気がする。極端な高品質な野菜の輸送にも向いてないだろうし、量もいいとこ採算割れ寸前。PAやSA向け野菜とかならその手もあったか、と思うけれど、スーパーでも単価的にも他の市場から買った野菜とは勝負しにくいだろうし。あまり発展性が思い浮かばない(本格的な客貨同乗路線バスの開発、運用ノウハウの研究だとしても無理がある)