【動画】新幹線に300円で乗れる!? ある町の未来に大きな影響を与えた博多南線とは

博多南線で町が昇格?

 この博多南線は、ある町に大きく影響しました。

 博多総合車両所がある福岡県那珂川町から博多駅まで、かつてはバスで約50分から1時間を要しました(那珂川町内のバス営業所から)。しかし、回送線を使えば8.5kmです。

 那珂川町は、新幹線回送線の旅客化を国や国鉄・JRに要望。こうした結果、1990(平成2)年に回送線を旅客化した博多南線が開業し、博多駅までわずか10分足らずで行けるようになります(現在は8分、かつては10分)。

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博多南駅前の、那珂川町による「チャレンジ! 人口5万人!」の掲示(2017年9月、恵 知仁撮影)。

 これにより、那珂川町はベッドタウンとして発展。博多南線の利用者は1日およそ4000人から約1万4500人に増加し、2016年1年間の利用者数は約530万人に。そして開業当時は約3万7000人だった町の人口が、2016年には約5万400人に増えました。

 那珂川町は2018年の市制施行を目指しており、この市制施行について那珂川町の担当者は「博多南線の影響は大きい」と話します。

 ちなみに、上越新幹線の越後湯沢駅とガーラ湯沢駅(スキーシーズンのみ営業)のあいだも「普通鉄道」扱いで、240円で新幹線車両に乗車可能です。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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1件のコメント

  1. 今季ダイヤは存じ上げないのですがN700系も使われますよと……。