飛行機雲はなぜできる? 「雨が近い」といわれるのにもワケがある

飛行機雲が見えると雨が近い、というのは本当か?

 飛行機雲はしかし、発生する条件が整わないと見られるものではありません。飛行機の飛行する高さ、上空の気温、湿度、空気の流れなどさまざまありますが、発生しやすい目印のひとつに「巻雲(けんうん)」があります。

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巻雲。この雲が発生すると、飛行機雲ができやすいと言われる(画像:photolibrary)。

 巻雲は「すじ雲」などとも呼ばれるもので、繊維状に散らばった白い雲のことです。糸状のものや毛髪状のものなど形はさまざまで、5000mから1万3000mの高さ(気温がおよそ摂氏マイナス10度以下)に現れます。この雲が発生する環境が、飛行機雲のそれと重なるのです。

 また、飛行機雲が発生しやすいということは、上空に水分が多いともいえ、発生した翌日は雲の多い天気になる可能性が高いといえるでしょう。これは巻雲が広がると雨が近いという経験則(観天望気、気象伝承とも)にも重なります。

 ただ一方で、飛行機雲が現れてもすぐに消えるような場合は、上空の湿度が低いと考えられるため、その後の天候は晴れになるという見方もあるようです。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. ちなみにB-2は飛行機雲を消すために特殊な薬品をつかったのですが、あまり効果がなかったためすぐに取り止めたそうです。

  2. 火力発電所の煙突から出ているのも「煙」ではなくて「排ガス」で、飛行機雲と同様に中の水蒸気が凝縮して白くなる。だから気温の高い夏よりも寒い冬の方が盛大にモクモクと出てくる。

  3. ケムトレイルと、どう区別したらいいんでしょうか

    もう空に有害物質まかないで