地味にスゴい日産の「VCターボ」 エンジン100年の歴史でも特筆の「可変圧縮比」とは
具体的にどう圧縮比を変えているのか?
運転中に圧縮比を変更するという難問を、VCターボでは、複数のリンクを使うことで解決しました。通常、燃焼室内を上下運動するピストンと、それを回転運動として出力するクランクシャフトは、コンロッドというひとつの部品でつながっています。そのコンロッドの長さが一定だったので、燃焼室内の圧縮を変えられなかったのです。
VCターボは複数のリンクを備えることで、ピストンとクランクシャフトの間の距離を変化させることが可能となりました。クランクシャフトと平行にセットされたコントロールシャフトを動かして、クランクシャフトとピストンをつなぐリンクの運動距離を変化させます。リンクを使うため、ピストンが高速で運動するエンジンの稼働中でも作動が可能です。そのため状況にあわせて、“燃費のよくなる高圧縮比”や“たくさん過給できる低圧縮比でパワーを出す”という使い方が可能になります。
その結果、VCターボは、クラスを超えたトルクフルなエンジンとなりました。発表されたVCエンジンの性能は、圧縮比を8:1から14:1にまで変化させることで、2リッターという排気量でありながら、最高出力272馬力でトルクが390Nm。スペックだけを見れば、3リッタークラスのガソリン・エンジンと同等です。
どんなにトルクフルでも悪戯するのがミッション、日本みたいにベルト式やハイブリットのCVTがエンジンの美味しいとこ取り?なんて洗脳されてる間はダメでしょうね、あれはエンジンの美味しい領域を逆に食い荒らす駄作のミッションですよ
日産は日本車を諦めかけている
技術的にはすごいのだろうけど、
これから、全てのエンジンにモーターが付加される時代になると、
最も効率のいい領域でエンジンを回して、
車速はモーターで調整すればいい、ってことになってしまうと、
現実には、あまり出番がないのかなあ、と思ってしまう。
複リンク機構による可変圧縮機構自体は各メーカでも以前から技術開発を進めていて、全く世にないものと言うのは言い過ぎと思いますが、それだけ慣性の大きな物体をエンジン内で高速回転させるデメリットと可変圧縮によるメリットを高いレベルでバランスさせたところに、電動化だけでない日産の底力を見せられたきがします 。