A380なぜ生産停止目前に? エアバスの超大型旅客機、危機回避も首の皮1枚である理由
生産停止の危機に陥っていたエアバスの超大型旅客機A380が2018年1月、36機を受注しこれを免れました。デビューから13年、そもそもなぜ生産停止目前などという事態に陥っていたのでしょうか。
エアバスがA380を受注、生産停止免れる
エアバスは2018年1月18日(木)、同社の超大型旅客機A380について、エミレーツ航空(アラブ首長国連邦)が最大36機の追加受注をしたと発表しました。これは160億ドル(約1兆7800億円)の契約となるようです。続けて、ブリティッシュエアウェイズ(イギリス)が同機の購入を検討していることも報じられました。
2017年はA380の新たな発注がゼロで、エアバスは同機の生産停止を示唆していましたが、今回伝えられた追加受注で回避できる見込みとなり、生産ラインを最小限度維持できるとしています。
それにしても、なぜここまで受注が減少したのでしょうか。
A380は総2階建ての機体で、全てエコノミーシートなら最大で800席、通常の3クラス制なら500席以上、そして1万5000kmの航続距離があります。
それまでボーイング747が独占していた超大型旅客機の市場へ参入するために開発され、2005(平成17)年4月に初飛行を行いました。ローンチカスタマーは2社で、まずシンガポール航空が2007(平成19)年10月、同社のシンガポール~シドニー線へA380を就航させ、ついでエミレーツ航空が2008(平成20)年8月にドバイ~ニューヨーク線へ就航させました。続いてカンタス航空(オーストラリア)が同年9月にメルボルン~ロサンゼルス線へ、ほか、エールフランス、ルフトハンザ航空(ドイツ)、大韓航空、中国南方航空、マレーシア航空、タイ国際航空、ブリティッシュエアウェイズ、アシアナ航空(韓国)、カタール航空、エディハド航空(アラブ首長国連邦)が定期路線に就航させています。
うーむ、最早大きすぎる機体は生き残れない、ということか。とすると、下手すれば中古機としても生き残れないかもしれない。あるいは逆転の発想で超巨大貨物機へと改装するか。
空港設備の改装が必要という、機体そのものとは別の問題があるので……
中国東方航空あたりが新造機を購入するかなと思っていたが、とんだ見込み違いだった(汗)。
日本だと受け入れ可能空港は成田ぐらい?
関空も行けそうな印象だがどうなのだろう。
羽田はNGと聞いているが・・・。
ところで全日空の目論見がイマイチ見えてこないな。
777の長いやつで充分ではないのか?
フルムーン需要に特化して2階をファーストクラスとエグゼクティブクラスのみに、1階を病院室&介護室(?)にでもするんだろうか。それにしたって何人お客集めりゃいいんだか・・・。
まさか、最悪「大型の貨物専用機」(ANAの別項参照)に転用するつもりで発注したのでは。いやまさか。
あ、なるほど!!
そういうオチか、気がつかなかった(笑)。
壮大な伏線だな・・・。
「関空も行けそうな印象」どころかTG673/TG672(タイ国際航空関空バンコク線)がA380による運航なんですが……。中部はダイバートでの実績しかないのがねぇ。
ホウ、関空にも来てるのか。
成田ならわかるが・・・関空便の搭乗率はどうなのか?
13年12月から15年7月までA380を投入し一旦外れたものの(外れてる間はB747での運航)、16年5月に再投入し現在に至る(1日2便のもう1便はB777での運航)……なんで空いてるてことはないかと。
もし航空会社が600/700/800人の乗客でA380を完全に満たすことができれば、乗客1人当たりのコストは787と同じくらい、あるいはそれ以上良くなるかもしれません。しかし問題は、世界中で、複数のフライトを1つに統合して頻度を犠牲にすることなく、エミレーツだけがこの多くの乗客を1つのフライトに入れることができます。
貨物機に転用したら、どのくらいの貨物を積めるんだろうか。どう考えてもB747Fよりもたくさん、状況によってはより大型の荷物をつめるだろうに。実際の計画はどうなんだろうって計画もアイデアも出てないって。