石勝線の夕張支線、2019年4月廃止 夕張市とJR北海道が最終合意
夕張市(北海道)とJR北海道が、石勝線・新夕張~夕張間の鉄道事業廃止について最終的に合意。
JR北海道が7億5000万円を拠出
夕張市(北海道)とJR北海道は2018年3月23日(金)、石勝線のうち「夕張支線」と呼ばれる新夕張~夕張間16.1kmの鉄道事業廃止について、最終的な合意に至ったと発表しました。その内容は次のとおりです。
・鉄道事業廃止日を2019年4月1日とすること。
・JR北海道は、夕張市で持続可能な交通体系を再構築するための費用として、7億5000万円を拠出すること。
・JR北海道は、夕張市が南清水沢地区に整備を進めている拠点複合施設に必要となる用地を一部譲渡すること。
石勝線の新夕張~夕張間は1892(明治25)年に開業しました。夕張炭田で産出される石炭の輸送で活況を呈しましたが、その後の石炭産業の衰退や自動車の普及などによって需要が大幅に減少。1972(昭和47)3月には札幌~夕張間を結ぶ急行「夕張」が、1990(平成2)年には貨物列車がそれぞれ廃止され、現在は普通列車が1日5往復運行されています。
JR北海道によると、この区間の2016年度収支は、収入1000万円に対し支出は1億7600万円で、1億6600万円の赤字でした。
2019年4月の廃止以降は、夕張市のコンパクトシティ化推進にあたり、都市拠点機能の強化として南清水沢に拠点複合施設を整備。路線バスが乗り入れるロータリーや待合スペースも設け、屋内でバスを待てるようにします。新夕張~夕張間の路線バスは、10往復程度を計画しています。
【了】
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