経営破綻中のアリタリア ANAとの提携の先にあるものは
経営破綻のアリタリアの思惑に「セカンド・ステップ」?
アリタリアが経営破綻したのは2017年5月。その後、出資先が決まらず、現在は管財人が経営を続けています。そうしたなかでの提携に、記者会見でANAからの資本出資の有無が問われました。会見では双方が「現状そういった話はありません」と否定しています。さらに、搭乗率が高い路線でANAに座席を供給することのメリットについても質問がおよびましたが、アリタリアのイラチ氏は「これは、(相互乗り入れが)凍結していた日本とイタリアの関係性を進めるファースト・ステップです」と述べるにとどまりました。
提携が発表された時点でのアリタリアの諸事情は、8年に及ぶ日本とイタリア相互乗入れの「凍結」を憂うよりも、出資者探しの方が大きいことは想像に難くないでしょう。出資者なくば、日本からイタリアへの直行便消滅の危機にも直面するのです。
ANAの藤村修一常務執行役員(会見当時)によると、提携の話が持ち上がったのは「半年前」としています。提携発表の半年前といえば、2017年9月末頃。アリタリアが同年5月に経営破綻し、入札に名乗りを挙げた各社との交渉が難航していた時期と重なります。その後、入札期限であった10月までに交渉はまとまらず、期限が2018年4月に延期されました。アリタリアのファビオ・マリア・ラッツェリーニCCOは、その後に新聞社から受けたインタビューのなかで、複数社からの出資も視野に入れて再建を模索していると答えています。藤村氏の会見での発言によると、アリタリアとの提携話が「一気に進んだ」のは会見の「数カ月前」とのこと。これも、ラッツェリーニCCOが複数社からの出資を視野に入れていると発言したのと時期を同じくします。
出資なくしてメリットが見えづらいANAとの提携理由に「あくまでファースト・ステップ」と述べるにとどまったイラチ氏。ANAに利益をもたらした見返りとイタリア路線維持を盾に、経営再建に向けての出資要請のカードを切る「セカンド・ステップ」があるとすれば、この提携の双方のメリットが明確になるのではないでしょうか。
【了】
コードシェア便、単なる乗客にとって迷惑ですね!
2年程前、カンタス航空のロサンゼルス=>サンディエゴの航空券をネットで格安購入、米国ロサンゼルス国際空港LAXのカンタス航空のチェックインカウンターに出向いたら、ここじゃないと言われ、さらに、どこでチェックインするのかカンタス航空のチェックインカウンターにいる係員もしばらくわからず、ひどい目にあいました。
大きなスーツケースを持って、ヨロヨロ大空港を動くのは大変です。