飛行機の塗装、なぜ「白」が多い? コストだけでないさまざまな理由

日本や世界の航空会社の機体には、白を基調とした塗装が多く見られます。本来、機体の塗装にはさまざまな役割があり、そのなかでも白い塗装にはいくつかのメリットがあるといいます。

そもそも塗装の役割は「機体の保護」

 飛行機の塗装デザインは航空会社によってさまざまですが、白をベースにしたデザインは特に多く見られます。日本ではJAL、ANA、スカイマーク、AIR DOなどが採用し、海外でも数多くの航空会社が白を基調とした塗装になっています。

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白を基調としたJALの機体塗装。写真はイメージ(佐藤 勝撮影)。

 基調色に白を採用するケースが多いのはなぜでしょうか。航空機の輸入販売や整備などを手がける専門商社のJapan General Aviation Service(東京都港区、以下JGAS)に聞いたところ、実にいろいろな理由があるといいます。
 
「そもそも、飛行機の塗装を施す大きな目的は、機体を腐食から保護することです。金属でできた機体は、腐食への対策が欠かせません。もちろん、航空会社の顔としてイメージを表現したり、ドアの枠や非常口の位置など航空法で定められた表示を行う役割もあります」と、JGASの担当者は話します。

 ではなぜ白色が多く採用されるのでしょう。「白は安心感や清潔感を与える色として、機体塗装でも好まれやすい」(JGAS担当者)という面もありますが、やはりコスト節約の効果が大きいようです。

 JGASの担当者は「塗料は色によって値段が違い、何らかの色を塗る必要があるなかで比較的安価な白が選ばれるのは自然なことと考えられます」といい、白の塗装なら塗料そのものを少なくし、機体重量を抑えることにもつながると話します。
 
「青や赤などの色を塗る場合は下地を白にするケースが多く、白が基調であれば色を二重に塗るエリアを少なくできるのです」(JGAS担当者)

 航空機はその性能や構造などから離陸できる最大重量が決まり、天候条件などによっても重量の制限値が左右されるといわれています。機体重量が抑えられると航空機の運用においても有利になり、燃料の節約にもなります。JALによると、たとえばボーイング747のような大型機に使われる塗料は約200kgにもなるそうです。

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コメント

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4件のコメント

  1. エアシステムの塗装が好きだったな。

  2. 腐食対策を別として、無塗装が少ない理由も知りたい。
    軽量化を目的としたJALカーゴのジャンボに無塗装機があったがかっこよかったな。

  3. 金属の生地そのままみたいな印象を受けるアメリカン航空の無色塗装(それとも無塗装?)が好きでした

  4. 下地が白だろうが他の色だろうが、その下塗りのままで良いわけがないから、結局上塗りは施工するよね。塗装の理解が低いまま書いちゃった記事かな?スケないから、塗膜は薄くできるから重量軽減出来るよ、って事だよね?!