黒字の鉄道事業者も助成対象に 赤字のみだった被災路線の復旧費用補助、対象を拡充

被災した鉄道路線の復旧費用を補助する制度が改定。これまで対象は赤字事業者のみでしたが、新たに黒字事業者の赤字路線も対象に。これにより、被災路線の早期復旧が期待されるといいます。

「過去3年間赤字」など4要件を満たせば補助対象に

 国土交通省鉄道局は2018年7月24日(火)、被災した鉄道路線の復旧について、赤字事業者のみだった費用助成の対象を黒字事業者の赤字路線にも拡大すると発表しました。

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2011年7月の豪雨被害で一部区間が不通になったJR東日本の只見線は、復旧工事に着手しているものの運転再開時期は未定(2018年5月、乗りものニュース編集部撮影)。

「鉄道軌道整備法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」と「鉄道軌道整備法施行令の一部を改正する政令」が24日(火)に閣議決定されたことを受け、被災路線に対する復旧費用補助の新制度が8月1日(水)から施行されます。

 現在、自然災害によって鉄道路線に被害が生じた場合、鉄道軌道整備法に基づき復旧に必要な費用の一部を助成する制度があります。しかし現行の対象は赤字の鉄道事業者に限られていることから、黒字の鉄道事業者の赤字路線が被災した場合は復旧が進まないという課題がありました。

 今回改正された制度では、「復旧費用が被災路線の年間収入以上」「被災路線が過去3年間赤字」「激甚災害など特に大規模な災害」「長期的な運行の確保に関する計画の作成」の4要件を満たした場合、黒字の鉄道事業者でも助成が認められるようになります。

 国による費用補助の割合は、鉄道事業者が赤字、黒字問わず「4分の1以内」ですが、国土交通大臣が特に必要と認める場合には「3分の1以内」まで引き上げることもできます。

 予算額は9億1000万円です(2018年度当初、国費)。国土交通省は、新たな補助制度により被災した鉄道の早期復旧が期待されるとしています。

【了】

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1件のコメント

  1. ガンバ!国鉄!