船でしか行けない秘境の温泉宿、なぜ誕生 いまや外国人1万人超えスポット、背景にダムの歴史

富山県の山奥に、船でしかたどり着けない温泉宿があります。いまや外国人が年間1万人訪れるという人気スポットですが、どのような点が魅力なのでしょうか。背景には、ダム建設の歴史があります。

外国人観光客が年間1万人

 富山県西部にある南砺市の都市部から12kmほど南西に位置する大牧温泉観光旅館は、「船でしか行けない宿」として有名です。ただし孤島にあるわけではなく、この旅館が建つのは、岐阜県の山奥から日本海へと注ぐ庄川(しょうがわ)のほとり。にもかかわらずなぜ船でしか行けないかというと、従業員専用の小道を除き、旅館への陸路が存在しないのです。一般人が大牧温泉に行くには、必ず庄川遊覧船という会社が運航する小型船に乗らなければなりません。

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庄川遊覧船は「やまぶき」「クルーズ庄川」「はやぶさ丸」の3艘で運航される。四季折々の景色を楽しめる(画像:庄川遊覧船)。

 乗り場は大牧温泉より下流の小牧港にあります。遊覧船には2コースあり、ひとつが、小牧港から大牧温泉のある大牧港へと向かう「大牧温泉コース(往復遊覧)」。片道の所要時間は約30分ほどで、1日に4往復(12月~1月は3往復)しています。運賃は往復で大人2800円です。もうひとつは、途中の長崎橋で折り返す「長崎橋周遊コース(短時間遊覧)」で、こちらは所要時間約25分、大人1000円です。

 遊覧船からの風景は、雪をかぶった冬が特に絶景といわれ、近年ではSNSなどでも話題です。メディアなどでも紹介され人気に火が付き、2017年には年間の外国人観光客数が1万人を超えたそうです。大牧温泉へ行かないショートコースも人気ということから、大牧温泉というよりも、航路自体の魅力が注目されているといえるかもしれません。

 ただし、2018年7月上旬の西日本豪雨の影響により、7月27日現在、大牧温泉航路は運休となっています(大牧発電所船着場を利用した「大牧発電所コース」が臨時で運航中)。

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