【動画あり】パンタ下げて走る次世代新幹線「N700S」! なぜ? ひとつじゃない目的(写真11枚)
JR東海が開発を進めている次世代新幹線「N700S」は、停電しても走れる「バッテリー自走システム」を導入しています。災害などトラブル発生時の対応がおもな目的ですが、トラブル以外での活用も検討されているそうです。
床下にリチウムイオンバッテリーを搭載
電車は通常、線路の上に設置した電線(架線)などから電力を取り入れ、台車に設置したモーターを回すことで走ります。それは新幹線の電車も例外ではありません。
ところが、JR東海が開発した次世代型の新幹線電車「N700S」の確認試験車は、架線から電力を取り入れることなく走行できます。実際にパンタグラフを降ろしたうえで、ゆっくりと走る姿も公開されました。これはいったい、どういうことなのでしょうか。
その答えはN700Sに導入された「バッテリー自走システム」。車両の床下にリチウムイオンバッテリーを搭載し、ここから直流750Vの電力を機器に供給します。JR東海によると、高速鉄道の車両にバッテリー自走システムを導入したのは、N700Sが世界で初めてだそうです。
しかし、電化されていない(架線などがない)路線はともかく、新幹線はすべて電化路線。非電化路線への直通運転も行っておらず、わざわざバッテリーを使って走る必要はありません。JR東海がN700Sに「バッテリー自走システム」を導入したのは、災害や設備故障などの異常時に対応するためです。
地震などにより新幹線で長時間にわたり停電が発生した場合、列車が駅に停車しているときなら、その場で乗客を外に出して避難させることも難しくないでしょう。しかし、駅間の線路を走っている最中に列車が停止、避難する場合、客に線路を歩いてもらうなどの必要があります。
橋の途中で停止した列車から避難するとしたら、歩いている最中に川へ転落する可能性も考えねばなりません。地震ならトンネルの壁面などが崩落する可能性もあり、そう簡単には列車の外に客を出すことができないのです。
それから、架線故障の停電時にエアコンと証明を一昼夜程度維持できる備えもして欲しいです。
低速とはいえ、駅までついてしまえば他線に振替乗車、ホテルで宿泊、タクシーで帰宅など選べるのでいいですね。線路上で身動き取れなくなるよりいいなと思いました。