日韓GSOMIA失効、どうなる安全保障体制 弾道ミサイル、アジアの安定…今後の影響は?
韓国がGSOMIAこと「日韓秘密軍事情報保護協定」の破棄を日本へ通告したことは、当の韓国国内でも驚きの声が上がっているといいます。そもそもどのような取り決めで、今後、どのような影響が予想されるのでしょうか。
韓国、ついに安全保障の領域へ踏み出す
2019年8月23日(金)、韓国政府は日本政府に対し、両国間で秘密軍事情報の相互提供を行なう際に、第三国への秘密軍事情報の流出や漏洩を防ぐための協定「日韓秘密軍事情報保護協定」を更新しないと通告しました。
韓国で安全保障戦略を決定する、国家安全保障会議の金 有根 事務処長は8月22日(木)の会見で、日本政府が輸出管理を簡略化する優遇対象国、いわゆる「ホワイト国」から韓国を除外する決定を下したことが、日韓両国の安全保障協力関係に重大な変化をもたらしたと述べ、敏感な軍事情報の交換を続けることは国益に合致しないと、日韓秘密軍事情報保護協定を更新しない理由を説明しています。
日本は2007(平成19)年8月に、同盟国であるアメリカと締結したのを皮切りに、NATO(北大西洋条約機構)、フランス、オーストラリア、イギリス、インド、イタリア、韓国の7か国と、「GSOMIA(ジーソミア。General Security of Military Information Agreement、軍事情報に関する包括的保全協定)」と呼ばれる、日韓秘密軍事情報協定と同様の協定を締結してきました。
2016年11月23日に発効した日韓秘密軍事情報協定は、1年ごとに自動更新される仕組みとなっており、破棄にあたっては3か月前の通告が必要とされています。今回、韓国政府が更新しない旨の通告を行なったことで、2019年11月22日をもって、日韓秘密軍事情報保護協定は締結から3年で失効することになります。
コメント