全国「国道扱いのフェリー」5選 そもそもなぜフェリーが国道? 不思議なルートも

新潟~上越の国道が「佐渡経由」のワケ 背景に大物政治家の影

 国道にするために海上区間が設けられた、という逸話のある路線も存在します。

国道350号 佐渡汽船

・国道350号の区間:新潟市~新潟県佐渡市~新潟県上越市
・総延長:161.4km
・海上区間:約112km(新潟市~佐渡市、佐渡市~上越市)
・フェリー運行区間:新潟港~両津港、小木港~直江津港(いずれも佐渡汽船)

 新潟市と上越市を「佐渡経由」で結ぶという国道350号。道路としては、佐渡島内の両津港と小木港とのあいだを結ぶ区間がほとんどを占め、本州から佐渡島に通じる2つの海上区間で、佐渡汽船のフェリーが運航されています。この奇妙な区間設定の国道が生まれた背景について、佐渡汽船は「資料的な裏付けはなく、あくまで噂ですが」としたうえで、次のように説明します。

 1970年代、佐渡島内の道路環境を改善すべく、地元関係者が新潟出身の政治家、田中角栄氏に、島内の県道を国道に昇格するよう陳情しました。しかし、佐渡島内で完結する道路では、都道府県庁所在地や重要な都市どうしを連絡するという国道の要件を満たしません。そこで角栄氏は佐渡汽船の航路に着目し、海上区間を含む「新潟~佐渡~上越」という区間にすることで、国道指定を果たしたそうです。

 ちなみに、佐渡汽船の船のなかには、地図とともに「この航路は国道350号線です」と書かれた看板が設置されています。

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佐渡汽船の「おけさ丸」(画像:photolibrary)。

国道389号 有明フェリー/島鉄フェリー/三和フェリー

・国道389号の区間:福岡県大牟田市~熊本県荒尾市~長崎県雲仙市~熊本県天草市~鹿児島県阿久根市
・総延長:190.2km
・海上区間:約37km(熊本県長洲町~長崎県雲仙市、長崎県南島原市~熊本県天草市、熊本県天草市~鹿児島県長島町)
・フェリー運行区間:長洲港~多比良港(有明フェリー)、口之津港~鬼池港(島鉄フェリー)、牛深港~蔵之元港(三和フェリー)

 国道389号には3つの海上区間があり、それらを経由して福岡県大牟田市から長崎県の島原半島、熊本県の天草下島、鹿児島県の長島を南北に縦断するというルートになっています。長崎県および熊本県内区間の多くは雲仙天草国立公園に指定されたエリアで、雲仙岳を縦断したり、夕陽が美しいことで知られる天草の東シナ海沿いを通ったりします。海上区間をつなぐ3つのフェリーは、それぞれ所要時間30分から45分、1日10往復以上が運航されています。

※ ※ ※

 なお、海上区間のフェリー航路がなくなるケースもあります。ここに挙げたもののなかでは、国道58号の種子島~奄美大島間がすでに廃止されています。また最近では、2019年10月に岡山県と香川県を結ぶ「宇高航路」の運航が終了しましたが、この航路も国道30号(岡山市~高松市)の海上区間という位置づけでした。いずれも、フェリー航路がなくなっても国道の指定は変わっていません。

【了】

【地図】海上区間のある5つの国道とフェリー

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コメント

2件のコメント

  1. 確か国道42号が海上国道と松阪まで行ったり来たりでややこしいことにしてなかったけ?

  2. 内容はともかく広告が多い、酷過ぎる。