西武池袋線定期特急から10000系電車「ニューレッドアロー」去る 池袋~秩父を結び26年

特急「ちちぶ」「むさし」などで、26年にわたり池袋と飯能・西武秩父を結んだ西武鉄道の10000系電車「ニューレッドアロー」が、まもなく池袋線の定期特急列車から引退します。どんな特徴を持つ車両なのでしょうか。

西武10000系のコンセプトは「ゆとりとやすらぎの空間」

 西武鉄道の10000系電車「ニューレッドアロー」(New Red Arrow:NRA)が、2020年3月14日(土)のダイヤ改正で、池袋線(西武秩父線、狭山線を含む)の定期特急列車から引退する予定です。

 10000系は1993(平成5)年12月6日、新宿線(西武新宿~本川越)の特急「小江戸」でデビュー。池袋線では、5000系電車「レッドアロー」の置き換え用として1994(平成6)年10月15日に登場し、以降26年にわたり池袋~飯能間の特急「むさし」、池袋~西武秩父間の「ちちぶ」などとして走り続けてきました。

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池袋線ラストランのヘッドマークを付けた西武10000系「ニューレッドアロー」(2020年2月24日、伊藤真悟撮影)。

 10000系のコンセプトは「ゆとりとやすらぎの空間」。座席の間隔を広げたことにより、定員は5000系6両の400人に対して7両で406人と、1両増えたにも関わらず5000系とほぼ同じとなっています。

 10000系は7両編成が12本製造されました。床下の走行機器類は101系電車などから流用しましたが、最後の1本はVVVFインバータ制御となり、前面と側面の表示器がLEDになっているのが特徴です。2011(平成23)年には5000系のクリーム色と赤帯をイメージした外観の「レッドアロークラシック」も登場しています。

 なお、10000系は池袋線の定期特急から引退後も、引き続き新宿線の特急「小江戸」に使われます。4月と5月には池袋~西武球場前間の臨時特急「ドーム」としても運転される予定です。特急「むさし」「ちちぶ」は3月14日(土)から、すべて001系電車「ラビュー(Laview)」に置き換わります。

【了】

【写真】お召列車にも使われた西武10000系電車

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