需要高まるクルマの灰皿 なぜ? 禁煙の流れも市場10億円 厳しくなる喫煙環境 追い風か

社会的に禁煙の流れが進むなか、カー用品市場においては、灰皿などの喫煙具の需要が拡大しています。クルマに内蔵されるタイプの灰皿も新車から激減していますが、そこにこそ商機がありました。

クルマでは「ストレスなく吸いたい」 灰皿も進化

 車載用灰皿について、引き続きカーメイトに聞きました。

――車内でタバコを楽しみたい、というニーズは今後も増えるのでしょうか?

「クルマの中で楽しみたい」というよりは「クルマというパーソナルな空間でストレスなく吸いたい」といった感じの方が多いかと思います。外で吸いにくい、吸えない環境が進む一方で、クルマは誰にも文句を言われない「自分の喫煙所」みたいなイメージです。当社としても、ストレスなくタバコを吸ってもらうため、クルマに特化した喫煙具を提供していきたいと考えています。

 家庭の灰皿とは違うクルマならではのニーズとして、夜でも使いやすいようにLEDライトが点灯したり、そのための電源を確保するソーラーパネルが付いていたり、運転中でも簡単に火種が消せる火消し穴があったりします。そうした細かいニーズは、挙げ出すときりがないほど様々です。それを満たすとともに、車内で安心、安全にタバコを吸ってもらいたいという想いも届けていきたいと思っています。

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カーメイトが販売する「IQOS」向けスタンドの例。機器のホールド、充電、吸い殻入れの機能を備えたモデル(画像:カーメイト)。

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 2020年4月から改正健康増進法が施行され、タバコを吸える場所がさらに減っていくなど、喫煙をめぐる環境はますます厳しくなっていくことが予想されます。カーメイトは、こうした情勢によって大幅に売り上げが伸びるとは思えないものの、加熱式タバコ関連の需要は増え、そういった面では追い風になると考えているそうです。

 この点はカー用品店「オートバックス」を展開するオートバックスセブン(東京都江東区)も同様の見解で、加熱式タバコをめぐっては、専用の芳香剤や消臭剤といった関連グッズも含め、商品の入れ替わりが頻繁になっているといいます。

 カーメイトは、「今後、クルマはよりいっそう、喫煙の拠点になるでしょう」と話します。

【了】

【画像】車載用灰皿 最上級モデルは「火種を一瞬で消す」

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